【更年期のセルフケア】安全ですぐにできる、膣の乾燥委縮ケアベスト4 老けないための「更年期から始めるシニアケア」
すぐにできる膣の乾燥萎縮対策ベスト4
① 膣だけに効かせるホルモン補充「エストリオール膣錠」は財布に優しいだけじゃなく、素晴らしく優れもの。 「実は、女性ホルモンの主役であるエストロゲンには種類があります。E1、E2、E3と番号がついています。卵巣から分泌され、強力なパワーを持ち、閉経とともになくなるのがE2、副腎や脂肪細胞から分泌されているのがE1、そして、E1とE2から作られるのがE3。 このE3に注目します。エストリオールと言いますが、とてもマイルドで優しいタイプの女性ホルモンで、膣剤にして使うと、子宮頸部と膣の粘液を増やし、膣内を清浄に保ちます。膣粘膜細胞の生成を促進し、萎縮を改善してくれます。子宮内膜を増やす心配もほぼなく、膣だけに、局所に、安全に効果的を発揮させることができる女性ホルモンです。長い歴史もあり、産婦人科ではポピュラーな治療法です。元々『老人性膣炎』の治療薬なので、年齢がいっても長く使えるのです。 全身のホルモン補充療法(H R T)はやりたくないという方でも膣局所なら抵抗が少ないのではないでしょうか。そしてターゲットが絞られているので、よく効きます。メリットが多く、デメリットが少なく、膣のことで困っている人にはとてもおすすめです。 乳がんなどご病気をして、女性ホルモンを止める治療をしている方にも使える可能性があります。主治医の先生に相談なさってみると良いと思います。エストリオールの膣錠は、エストリールとか、ホーリンVというお薬名で出ています。処方薬なので、産婦人科の先生の診察の元、出してもらってください。 このお薬、エストリオールの膣剤の薬価は1日分20円前後。保険適応3割負担で1ヶ月分のお薬代がコーヒー1杯分以下とは。ご高齢になっても役に立つ薬です。もっと知られて欲しいなと思います」
「写真はエストリール膣錠0.5mg。こんなに小さい!」
② 顔用、ボディ用の流用はN G。膣専用の保湿剤や潤滑剤を使いましょう。 「膣に使える保湿ジェルや性交痛対策の潤滑剤の使用をお勧めします。外陰部に使えるものはたくさんでていますが、膣内に使えるものはまだまだ少ないような気がします。香料などを含まず、できるだけシンプルな処方で、安全を一番に掲げ、保湿を一番の目的にしたものを選んでください。最近は、膣内環境を整える乳酸菌を配合したジェルなども出ています。産婦人科で扱いがあると思います。