中学受験で選ばれる早稲田アカデミー(小学生向け)が面倒見がよいといわれる理由は? 授業や講師の特徴などから検証
熱量の多い講師の授業でモチベーションアップ
生徒のモチベーションを上げるために、熱量のある授業をする講師が多い。 「学年によって、生徒のやる気を引き出す授業も違います。小学6年の中学受験直前期は目標に向かってともに走るという授業がいいのですが、小学3年の頃は和気あいあいとした授業のほうが生徒はやる気を出します」(早稲田アカデミー 中学受験部長 丸谷俊平さん) 小学3年だと中学受験をすることへの実感がまだないから、「楽しい」「面白い」という感覚がないとモチベーションは上がらないからだ。そういった授業をするために講師は研修を受け、検定試験に合格し、校舎長の許可を得ないと教壇には立てない。 また、先輩講師の授業見学や、録画動画を見て授業の進め方を学んでいく。校舎長は各講師の授業を見学し、アドバイスもしていく。 授業以外にも生徒との接し方や質問対応の仕方など、社員講師には常に研修があり、授業技術だけでなく、入試問題分析や低学年対応の専門研修といったさまざまな研修が行われている。そういった研修制度の充実で人材育成を図っている。
NN開成、NN桜蔭、NN早稲田などの「NN(何がなんでも)」コース
早稲田アカデミーといえば「NN志望校別コース」の知名度がある。これには開成、麻布、武蔵、駒場東邦、早稲田、早大学院、慶應義塾普通部、桜蔭、女子学院、雙葉、渋谷幕張、早実のクラスがある。 小学6年の4月から開講し、選抜テストをクリアした生徒が受講できる。過去問や入試データを徹底して分析し、作成した新作の問題を教材として使用するほか、具体的な入試情報の提供などで万全の志望校対策を行っていく。 NNの前段階として、小学5年では「NNジュニア」を開講。NNの講師が授業を担当し、後期には選抜制の開成と桜蔭のトップレベル講座も開講する。 これらの志望校別コースに参加しない小学6年は、希望すると「難関プログレスコース」と「日曜特訓」を受講できる。前者は選抜制だが、随時、選抜テストが行われるのでクラスが入れ替わることもしばしばある。