中学受験で選ばれる早稲田アカデミー(小学生向け)が面倒見がよいといわれる理由は? 授業や講師の特徴などから検証
早稲田アカデミーは中学受験の大手塾で、面倒見のよさに定評がある。幅広い学力の生徒に対応するが、難関校対策も強化し、「NN志望校別コース開成クラス」は2024年度、7割の合格率を達成。今回は、授業や講師の特徴を紹介しながら、なぜ本塾が「面倒見が良い」と評価されるのか、そしてどのような塾であるのかについて解説していく。 【アンケート】中学受験をしてよかったですか? 気になる子どもたちのホンネは?
「私語厳禁」の授業で集中力も高まる
教室には「本気でやる子を育てる」「私語厳禁」と書かれたポスターが掲示されている。この2つが早稲田アカデミーの教育方針を示している。 早稲田アカデミーは教室を道場と見立て、講師は師範であり、生徒を指導する立場にあると考える。授業の最初を大切にし、生徒に「起立、礼」をさせ、生徒は気持ちを切り替えて授業に臨む。生徒のやる気を引き出すことをモットーとしており、明るく、活気のある指導を行う。 授業はテキストやプリントに合わせて、最初に講師がその日に扱う単元の説明をし、それから例題を解かせ、その後、例題の解説をする。理解することと問題が解けるのは違うが、早稲田アカデミーの授業では生徒が問題を解けるところまで仕上げる。その仕上げが時間内にできない場合は、補講をすることもある。 双方向の授業であり、講師はテキストやプリントに載っている問題を生徒と一緒に解いていく。生徒は発言したいときは手を挙げ、講師の許可を得てから言葉を発する。そのため、いわゆる学級崩壊授業にはなりにくい。
予習シリーズとオリジナル教材
小学3年は「Compass」を使用。科目によってはカラー写真やイラスト、コラムなどが掲載されている。この「Compass」に沿った「錬成問題集」を宿題用教材として使用する。国語では漢字や語彙などの知識を身につけ、算数、理科、社会は学力別の問題が収録されている。算数は計算ドリルとしても活用される。 小学4年からは四谷大塚発行の「予習シリーズ」を使用し、四谷大塚のカリキュラムに沿って、本格的に中学受験に向けた学習を進めていく。「予習シリーズ」は難関校もターゲットにしたテキストなので、使いづらいと感じる生徒もいるが、ベーシッククラス向けには「基礎力強化プリント」という早稲田アカデミーオリジナルの補助教材も併用し、授業を進めていく。 もうひとつ、東京・自由が丘にある最難関中学受験専門塾SPICAと共同開発した教材「ロジプラ」が早稲田アカデミーにも導入されている。さまざまな難度の思考力問題が載っており、小学3年から上位クラスなどで扱っていく。