“1300通の商品化希望”により発売が決定! ケンメリ? 初代チャージャー? いや、光岡「M55」だ
限定車「ミツオカM55ゼロエディション」。M55の先陣を切って100台限定で販売される。 ▶︎すべての写真を見る 我々が生まれる前の、昭和の車はカッコいい。けれど、憧れだけで手にするとヤケドしそう……と思っていたら、光岡自動車がやってくれた! 連想するのは、通称“ケンメリ”の日産スカイラインや初代ダッジチャージャー? いやダルマセリカ(初代トヨタセリカ)? ともかく70年代の、そのあたりを彷彿させる、レトロなマッスルカーを現代の車として作るというのだ。
みんなの期待に応えて蘇った、“あの頃”のマッスルカー
その名は「M55」。ウルトラマンの故郷みたいな名前だが「光岡自動車の創業55周年」から来ている。また「エムゴーゴー」ではなく「エムダブルファイブ」と読む。 もともと、1968年に富山県で創業した同社が創業55周年となる2023年にコンセプトカーとして発表したのが、「M55コンセプト」だ。 発売の予定はなく、東京都の麻布ショールームで18日間、次いで富山ショールームで14日間展示されるだけ、のハズだった……。
しかし、合わせて1500人超がショールームに押しかけ、1300通以上の市販化希望メールが届いた。「私たちにとりましても初めての経験となりました」と同社はコメントしている。
こうした後押しもあり、ついに2024年11月22日に生産を英断したというわけだ。
“同世代”の憧れを詰め込んだ車
M55の開発陣は、同社と同じ55年の人生を歩んだ「同世代の方々」を思い浮かべながらにこの車を作りあげた。 だからこそ冒頭の、70年代の名車たちを彷彿させるスタイルを身に纏っている。
70年代といえば、大坂万博(1970年)で幕を開けたように、誰もが明るい未来しか見えていなかった。折しもスーパーカーブームが巻き起こり、当時少年だった我々の先輩たちは「いつかは自分も……」なんて夢を見たことだろう。 そんな夢や希望に満ちあふれていたあの時代のエネルギーを、このM55に詰め込んだのだと同社はいう。 ベースは現行型ホンダのシビック。70年代の車には願うべくもない先進運転支援機能「ホンダセンシング」や、カーナビやオーディオ等を操作するタッチ式の9インチワイドディスプレイは標準装備。Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応している。