なぜ大谷翔平はDH専念でもMVP満票選出を果たせたのか? ハードヒット率、バレル率が示す「結果」と「クオリティ」
「100%」のシーズンではなかった2024年
これらの結果を見ても分かるように、2024年の大谷は「結果」だけでなく打者としての「クオリティ」でもメジャー屈指、リーグトップの数値を残している。 MVP投票において「一度も守備につかなかった」ことがマイナスになるのは間違いないが、それを差し引いてもおつりがくるくらい、リーグ内では他の選手を圧倒するプレーを見せたと言える。 この結果を見れば、たとえ今季が「DH専念」のシーズンだったとはいえ、2度目の満票MVP受賞は当然の結果だったと言えるかもしれない。加えて言えば、今季の大谷翔平は「100%」のシーズンではなかった。 打者としてより凄みを増した2024年を経て、投手に復帰予定の来季、一体どんなプレーを見せてくれるのか――。もはや、想像すらできない領域に足を踏み入れている大谷の2025年が、早くも楽しみになってくる。 <了>
文=花田雪