矢沢永吉ファンのお寺の看板娘は、1200年消えていない火に世界平和を祈っていた
“弊社の看板娘”連載。しかし、今回は同じ“社”でも寺社である。 訪れたのは慶應大学がキャンパスを置く港区三田。 【写真20点】大本山 弘法寺の看板娘を、写真でチェック
駅から歩くこと数分。目指す「大本山 弘法寺」に到着した。
5階建てのビルの中に本堂、納骨堂、多目的ホールなどがある未来型寺院だ。「東京タワーを見に来られるから」という理由でお墓を決める人もいるという。 一礼して中に入ると、本堂がまたずいぶん立派だった。
ここでまた1階のエントランスに戻るとーー。
さっそくご登場いただきましょう。
こちらは、弘法寺で広報を始めとしてお寺全般の業務を担当する小田安希与さん。お寺の管長の娘で「安心と希望を与える子に育ってほしい」という思いから名付けられた。 ところで、なぜ太鼓なんですか? 「毎月行う護摩祈祷会では私がこの太鼓を叩くんです」。
太鼓は習ったわけではなく独学で会得。彼女の専門はピアノと箏(こと)だそうだ。 「ピアノは3歳から、お箏は6歳から習い始めて、どちらもまだ続けています。小学校は吹奏楽、中高はオーケストラに所属していたので、楽器は何でも好きですね」。
広報担当とはいえ、イベントでの来場者対応も行い、また昨年6月には「ゴステラーズ」という合唱チームを結成。御詠歌(仏教版讃美歌)やゴスペルを歌っている。
そんな安希与さんを推薦してくれたのは寺務長の杉山全空さん。 「彼女は聡明で、いわゆる多才ですね。その上で困っている人を助けたいという思いも強い。一方で、音楽面でもすごくてお箏も名取なんですよ。お寺のイベントでも大活躍なので、いなくなったら困ります」。
なお、全空さん、以前はエステの会社を経営しており、弘法寺に入ったのは3年前。そんな経緯もあり、お寺の5階にはエステサロンがある。
ここで安希与さんにお寺の中を案内してもらった。 「ぜひご覧になってほしいのは、大変貴重な『消えずの火』です。空海さまが護摩修行をした際に焚いた火は宮島の大聖院で1200年もの間、一度も消さずに護られてきたもので、それを2021年に譲り受けました」。