【イマドキの就活】スカウト型、オヤカク、エシカル…親が知るべき最新キーワード
現在の就職活動(就活)は、保護者世代とは大きく変化しています。大学1年から企業に就業体験に行ったり、企業からスカウトが来たり……。「令和のキャリア教育・シューカツ事情」特集では、今の就活について、基本のスケジュールから大学の取り組み、最新の就活事情までを取材しました。まとめて紹介します。 【写真】就活でよく聞く「オヤカク」って何? 企業の内定辞退対策とは
1. イマドキの就活事情
現在の就活市場は、学生優位の売り手市場が続いており、以前の就活とは様相が異なっています。 一般的なスケジュールは、下の図中の「政府要請の日程ルール(青枠)」の通りです。3月1日が「就活解禁日」となり、この日から会社説明会が始まったり、エントリーが可能になったりします。そして、6月1日から面接などの採用選考活動が始まり、企業が学生に「内々定」を出していきます。正式な内定日は10月1日以降です。ただし、これらはあくまでもルール上のことです。2025年卒対象の就活から、一定の条件を満たすインターンシップ(就業体験)については、学生の情報を採用活動に使用できるようにもなり、学生が就活を始める時期はもっと早くなっています(図の緑枠)。 一方で、早々と内定をもらうことで「本当にこの会社でいいのだろうか」と悩む学生も。このため、就活は「長期化」も進んでいます。
2.企業からオファーが届く「スカウト型」
企業から学生にオファーを送る「スカウト型」の就活・採用活動が増えているのも、新しい動きです。 スカウト型とは、従来のように学生から企業にアプローチする就活とは逆の仕組みで、学生がプロフィルや自己PRなどの情報を登録すると、興味を持った企業から学生に会社説明会や面接の案内が直接届くというものです。 リクルートの就職みらい研究所の調査によると、スカウト・逆求人型サービスを活用している企業はこの4年間で急増し、24年卒の採用活動では3割近い企業が導入したと回答しています。どのような学生がスカウトされているのでしょうか。
3.令和のシューカツ、親の意識改革もカギ
本格的に就活が始まるのは大学3年ですが、1年のうちから保護者も巻き込みながら、就活に向けての働きかけをする大学もあります。 例えば中央大学では、全ての学生に向けてさまざまな就活関連セミナーやイベントを年300回以上実施しています。さらに保護者に対しても、大学側と保護者を結ぶ「父母連絡会」の機関誌を年6回発行するとともに、全国各地で父母懇談会を開催し、就職に関する情報を届けたり、個人面談で個々の相談に応じたりしています。 なぜ、大学生にもなって保護者が出てくるのでしょうか。中央大学理工キャリア支援課長の五十嵐星汝(せいな)さんは「父母懇談会を親子で会話するきっかけにしてほしい」と言います。もう一つ重視しているのが「保護者の意識改革」です。昔のままの情報で子どもの就活に口出しして、わが子の可能性をつぶさないようにすることも大事だからです。