【イマドキの就活】スカウト型、オヤカク、エシカル…親が知るべき最新キーワード
4.「オヤカク」って何?
就活で最近、注目を集めているキーワードが「オヤカク」です。内定を出した学生の親に、企業が「お子さんが入社されますが、いいですか」と確認することを指します。「親」への「確」認から、略して「オヤカク」と呼ばれるようになりました。 マイナビが24年1月に行った調査(就活を終えた、または就活中の子どもを持つ保護者1000人が対象)によると、「子どもの内定した企業からオヤカクを受けた」という保護者は52.4%にも上っています。21年度に質問項目に追加して以来、初めて半数を超えました。 「オヤカク」が手厚くなってきたのはなぜでしょうか。人事コンサルタントの曽和利光さんは、「保護者と相談して内定を辞退する学生が多いからです 」と話します。
5. 学生に広がる「エシカル就活」
気候変動、貧困、ジェンダー平等などの社会課題が注目されるなか、仕事で社会課題の解決を図りたいと考える人が増えています。社会課題の解決や環境問題に取り組んでいる企業を選んで就職活動をすることを「エシカル就活」と呼ぶようになりました。エシカル(ethical)とは、「倫理的・道徳的」を意味する英語です。 こうした動きを受けて、社会課題をはじめ、取り組みたいことを軸に学生と企業をつなぐサービスも出てきています。その一つが「BaseMe」というプラットフォームです。学生はアプリを使って、関心のある社会課題や研究テーマなどを書いたポートフォリオを作成し、企業はそれを見てインターンシップの案内を送ったり、スカウトしたりします。 サービスを運営するアレスグッドの勝見仁泰・代表取締役CEOは、「価値観を含めて、より自分に合った会社を希望する人が増えている印象」と言います。ただし、社会課題に関心があると言っているだけではダメ。就活では、その解決のために具体的に何をしてきたかが問われるようです。
6.学歴フィルターは都市伝説か?
「学歴フィルター」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。新卒の採用活動で、企業が採用のターゲットとする大学を絞り、あらかじめ応募学生をふるいにかけて選考を進めることを指します。この言葉が広く使われるようになったのは2010年代の初め頃ですが、以前から「いい会社に入るためには、偏差値の高い大学に入学しなくてはいけない」と言われてきました。 日本労働組合総連合会が23年に行った「就職差別に関する調査2023」によると、最終学歴が4年制大学や大学院という588人のうち、43.9%が「学歴フィルターを感じたことがある」と回答しています。学歴フィルターは本当に存在するのでしょうか。働き方や就活に詳しい千葉商科大学の常見陽平准教授は、「『ある・なし』では語れません」と話します。