【イマドキの就活】スカウト型、オヤカク、エシカル…親が知るべき最新キーワード
7.増えるユニーク面接
就活の採用面接は、オフィスの一室で面接担当者と向き合い、緊張しながら質問に答えるもの……とは、今は限らないようです。相性が悪い面接担当者に当たってしまい、自分の良さを出せなかったと嘆く「面接官ガチャ」という言葉も生まれています。そこで、面接で学生がありのままの姿を出せるように、従来の常識にとらわれないユニークな手法で選考を行う企業も出てきています。 例えば、最終面接をキャンプの形で実施する企業や、プライベートサウナ施設に応募者を招いて面談する企業があります。さらには、就活生が採用面接の面接担当者を選択する「選べる面接官」制度を導入している企業もあります。
8. 就職に強い大学に期待できること
就職に強いといわれる産業能率大学では、学生1人につき、ゼミ教員とキャリアセンター職員の2人が指導につきます。学生は1年次から必修の授業でキャリアのことやビジネスマナーなどを学んでいきながら、3年次の春に担当職員と1回目の面談をします。さらに夏にインターンシップなどをした後、秋に2度目の面談……と、手厚いサポートを受けられます。インターンの経験をどう生かすかを個別相談で掘り下げたり、ゼミで模擬面接を受けられたりもします。 ただし、キャリアセンターの橋賢聖さんは「本当にサポートが必要な学生は指導を求めてこない層にいる」と話します。橋さんの経験上、就活が難航する学生は「ホワイト企業かどうかなど条件を偏重し、何となく居心地がよさそうな場所を探している人が多い」と感じています。そういった学生には、過度なプレッシャーをかけないよう気をつけながら、電話したり、ゼミの教員からも声をかけてもらったりしつつ、「働くとはどういうことか」を原点から教えていきます。
9.大学1年からキャリア教育
大学3・4年生が企業などで仕事を体験するインターンシップが盛んになっていますが、それ以前の大学1・2年生を対象にした就業体験も広まっています。お茶の水女子大学では、学生が企業の人と交流を持ち、仕事の現場を見る機会を持てるように、1・2年生向けにキャリア教育の取り組みとして単位制の就業体験を行っています。 授業に就業体験を取り入れるメリットはどこにあるのでしょうか。第一に、大学が関わることで大手企業の仕事を体験できることです。大学によるフォローもでき、単位も認定されます。2つ目は、学生の視野を広げられることです。3・4年生になって自分で企業を選ぶインターンシップとは違って、希望通りの企業に行けるとは限らないため、「この業種もいいかもしれないと視野が広がることがあるのです」と学生・キャリア支援センターの高崎美佐講師は話します。