【イマドキの就活】スカウト型、オヤカク、エシカル…親が知るべき最新キーワード
10.リーダーシップは十人十色
「リーダーシップ教育」に力を入れる大学が増えています。甲南女子大学のリーダーシップ・プログラムのポイントは、「全員発揮型」です。教務部長で人間科学部の佐伯勇教授は「リーダーシップとはチームの目標達成のために他のメンバーに与える影響力、という考え方が学生の間で広まりつつあります」と解説します。 プログラムの特徴は、グループで何らかのプロジェクトを進めながら、学生が互いにフィードバックする機会を設けていることです。過去の事例では、「(あなたが)発言を笑顔で肯定してくれて勇気づけられた」「(あなたが)他の人の意見に否定的に反応するので発言しづらくなった」といった声が出ました。学生はこうしたフィードバックを受けて自分を変えていきます。その結果、それぞれの学生が持ち味、つまり個々のリーダーシップを発揮し、力を引き出し合うことができるようになっていきます。 さらには「チーム活動での自分の強みをエピソードとともに理解できていれば、3年生になってから、就職活動のためにあわてて自己分析をする必要もなくなる」と佐伯教授は話します。
11. 社会人女性がキャリアのアドバイス
昭和女子大学では、社会人女性との交流を通じて学生が広い視野で将来をイメージできるように、全学生が利用できる「社会人メンター制度」を導入しています。 「メンター」とは、仕事や人生における助言者を意味します。昭和女子大学の卒業生に限らず、3年以上の就業経験がある社会人女性がメンターとして登録。一対一や少人数グループでの懇談などのスタイルで学生と交流し、自身の経験を踏まえて学生にアドバイスします。 社会人メンター制度は、就活スキルを学ぶ場ではなく、長い人生を自分でデザインする力を身につけていくことを重視しています。キャリア支援部長の伊藤純教授は「社会に出る前に自分自身とじっくり向き合い、働くことについて考える機会があるために、ミスマッチが起こりにくくなっているのではないかと考えています」と話します。
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