岸田首相が会見 ロシアに追加制裁(全文)国際秩序の根幹揺るがす深刻な事態
尖閣諸島や北方領土問題にどう影響するか
テレビ東京:テレビ東京、篠原です。今回のロシアのウクライナへの侵攻は、問題の行動が似ている台湾海峡を取り巻く情勢にも影響を与えるのではないかという見方が出ていますが、総理はどのように考えますでしょうか。また先ほど会見の中で、日本の安全保障の観点からも看過できないというご発言ありましたけれども、日本の尖閣諸島や北方領土を巡る問題にどう影響するとお考えでしょうか。 岸田:まず今回のウクライナ侵攻については、欧州のみならずアジアを含む国際社会の秩序に関わる問題であるということを再三申し上げています。そしてこのアジアを含む、あと他の地域においても力による現状変更、これは決して許されないんだというこの意思を、G7をはじめとする国際社会と連携する形で共に強く発信していくこと、これが重要であると思います。こういった姿勢を示すことが、今後アジアを含む他の地域においても今回のような国際法違反、あるいは国連憲章に反するような行為を抑制することにつながると信じます。ぜひ、こうした連携の下での発信をしっかり行っていきたいと考えます。 司会:それでは最後の質問。ランダースさん。
日露共同事業を止めるつもりはあるか
ウォール・ストリート・ジャーナル:ウォール・ストリート・ジャーナルのランダースと申します。サハリンで日本企業、日本の商社がロシアの政府企業と共同でガス田開発をしているわけだと思いますけれども、結果としてこのロシア政府との共同事業によって、日本人のお金がロシア軍の資金源になっているわけですね。このロシア軍の資金源になっている日露の共同事業を止めるおつもりがありますでしょうか。 岸田:はい。今回の制裁については先ほど来、申し上げているように米国、あるいはEUをはじめとする関係国としっかり調整を行い、連携をした上で内容を確定しています。米国をはじめ関係国においても、このエネルギー分野は制裁対象から外れているということであります。こうした状況も踏まえて、わが国としても対応を決定したということであります。今後については状況の変化を踏まえながら、何よりも関係国との連携を重視しながら具体的に考えていきたいと思っております。以上です。 司会:それでは予定の時刻となりましたので、本日の記者会見を終了させていただきます。ご協力ありがとうございました。 岸田:はい。ありがとうございました。 (完)【書き起こし】岸田首相が会見 ロシアに追加制裁