岸田首相が会見 ロシアに追加制裁(全文)国際秩序の根幹揺るがす深刻な事態
今後の日露関係と平和条約交渉への影響は?
NHK:NHKの長谷川です。日露関係についてお伺いします。岸田総理は先に行ったプーチン大統領との電話会談で、北方領土問題を含む平和条約交渉などで対話を続けていくということで一致しています。今回の軍事侵攻と制裁措置を踏まえまして、今後の日露関係と平和条約交渉への影響をどのように考えていらっしゃいますでしょうか。 岸田:ご指摘の北方領土問題に関するわが国の立場は変わりません。この変化はありません。しかしながらこの北方領土交渉、さらにはそれに関連して共同経済活動、こうした取り組みがあるわけですが、こうしたことへの影響については現時点において予断することは控えたいと思っています。 司会:それではその次。では共同、手柴さん。
今回の制裁は侵攻の歯止めになるか
共同通信:共同通信の手柴です。お疲れさまでございます。先ほど総理はロシアに対する経済制裁をおっしゃいましたが、バイデン大統領は国際銀行間通信協会、SWIFTの国際決済ネットワークからのロシアの排除を選択肢というふうに言及しています。今後その可能性はあるのかということと、今回の制裁でロシア軍の侵攻歯止めになるほど厳しいものになったとお考えでしょうか。よろしくお願いします。 岸田:まずわが国の制裁については資産凍結と査証発給停止、金融機関に対する制裁、そして輸出に関する制裁、こうしたものを考えており、詳細についてはまた後ほど事務方から説明をさせていただきたいと思います。そしてこの制裁については米国、そしてEUをはじめとする関係国と緊密に意思疎通を図り、情報交換を行った上で制裁を決定したということであります。G7をはじめとする国際社会の連帯の強さを示すことができると考えております。そして今後については状況を見ながら、引き続きそうした連帯を大事にしながら対応を考えていくということになると考えます。 司会:それでは次の方。産経の長嶋さん。
どういう考えで措置を打ち出しているのか
産経新聞:産経新聞の長嶋です。どうもお疲れさまでございます。2014年のクリミア併合のときに比べて今回の経済措置はかなり米欧諸国と緊密に連携をして実施されてるというふうに感じます。今回、総理としてどのようなお考えからこうした措置を打ち出されているのか、お考えをお聞かせください。 岸田:国際情勢全体は2014年当時と比べても大きく変化をしています。こうした国際情勢をしっかりと考えた上で、特にG7をはじめとする国際社会の連帯、連携、これは重要であるという認識の下に、緊密な調整を行って今回の制裁を決定したということであります。国際社会の情勢をしっかりと把握した上で関係国との調整の結果、制裁を決定したというのが今回の内容ということであります。この内容について、引き続き情勢の変化も見ながら、この連携を大事にしながら今後の取り組みについて考えていくというのがわが国の対応であります。こういった考え方に基づいて制裁等について決定をし、取り組んでいるというのが現状であります。 司会:それではその次、ブルームバーグ、レイノルズさん。