【ソフトバンク】ドラ1村上泰斗が宣言「沢村賞取るような投手に」球団からは「山本由伸2世に」
目指すは由伸ロード! ソフトバンクからドラフト1位指名を受けた神戸弘陵・村上泰斗投手(17)が1日、兵庫・神戸市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金8000万円、年俸800万円で仮契約を結んだ。球団からは「由伸2世になってほしい」とドジャース山本由伸投手(26)のような活躍を期待された。最速153キロ右腕は奪三振王と沢村賞を目標に掲げた。(金額は推定) ◇ ◇ ◇ きらめき始める12月の神戸。夢の世界に飛び込む村上はまったく浮かれていなかった。「この立場、この環境でやるんだと決心した」。プロ注目右腕として夏の甲子園を目指していた今年の夏ごろと変わらず高校生とは思えぬ落ち着いた受け答え。その中で「奪三振王、沢村賞を取るようなピッチャーになりたい」と宣言した。 仮契約の席上で球団側から出てきたのはビッグな名前だった。「山本由伸2世になってほしい」-。今季から海を渡って世界一チームの一員となったドジャース山本だ。オリックスに在籍した昨年までは3年連続沢村賞&3年連続投手4冠を獲得。球界のエースとして君臨した絶対的存在だ。福山アマスカウトチーフも「球筋、スライダーのブレーキの掛かり方などが似ている」と話す。実際の数値でもNPBトップクラスのスピン量を計測するなど指名の要因となった。 甲子園経験はないが、高校からプロの世界に飛び込むという共通点もある。村上は「横(向き)の時間が長くて、胸を張って投げているので、そういうところを自分も意識している」と高校2年冬から山本を参考に成長。「山本選手のような真っすぐも含めて全ての球種で勝負できるようなピッチャーになっていきたい」と意気込む。 山本は高卒1年目のシーズン後半に1軍初登板初先発。ルーキーイヤーで1勝を挙げた。2年目に中継ぎで54試合に登板。3年目以降は先発として階段を駆け上がった。「1年目からシーズンの最後の方で1軍で投げられるような体作りをして戦っていきたい。日本を代表するピッチャーになりたい。侍ジャパンのユニホームを着たい」。由伸ロードを突っ走り、抱えきれないほどのタイトルを手にする。【塚本光】 ○…村上の両親は球団への感謝を口にした。父高広さんは「まだ本当のことなのかというくらいの感覚です」と、隣にいた母美樹さんも「夢のようです」と語った。高広さんは「すごく高い評価をいただいている。(球団には)野球ができる環境を与えてもらって感謝しかない」と息子の姿に感激の様子だった。 <村上泰斗アラカルト> ▼生まれ 2007年(平19)2月20日生まれ。兵庫・猪名川町出身。 ◆サイズなど 180センチ、76キロ。右投げ両打ち。遠投115メートル、50メートル走6秒3。 ▼球歴 白金小1年から白金メッツ(軟式)で野球を始める。猪名川中では大阪箕面ボーイズ(硬式)に所属。中学までは主に捕手。神戸弘陵に進学後から投手に転向し、2年春から背番号11でベンチ入り。 ◆スタイル 最速153キロの直球に加え、緩急をつけた2種類のスライダー、カットボール、カーブ、フォーク、チェンジアップ、ツーシームと多彩な変化球を武器に空振りを奪う。 ▼車好き 父や兄の影響で特に旧車が好き。「日産 GTR R34」に乗るのが夢。 ▼歌うま 美声に自信。「B’z」「コブクロ」「back number」を好む。練習の休憩中にはウグイス用マイクを使ってグラウンドでカラオケすることも。 ▼あめぷらファン 野球系YouTuberの「あめんぼぷらす」が好き。メンバーのしょーた(羽谷勝太)は同校野球部出身。座右の銘は「ためて解放」。