消費者に「値上げ」を理解してもらうための価格設定はどうやる? コスト増時代を勝ち抜くための基本方針とプロセスとは
■ 競争志向の価格設定 後は競合を考慮して価格を設定する方法があるよ。スーパーフードとオーガニックの掛け算のお菓子は少ないかもしれないけど、それは中の人が思っているだけのポジショニングってこともあるから注意したいところ。一旦、「できるだけ体によくて質の良いお菓子が食べたいな・贈りたいな」と思った時に想起されるモノすべてを競合として検討してもいいかもしれない。
オーガニック食品店だけじゃなく、高級スーパー、デパート、素材感を大事にした某ブランドなんかも視野に入れた方がいいのかなぁ?
検証してみて、やっぱりお客さまが唯一無二のスイーツとして認識しているようだったら、競合に左右され過ぎず自社の提供価値を最大限にするための値上げとして、お客さまに説明するのがいいと思うよ。単に原材料や運営費の高騰だけじゃなく、改めてブランドストーリーを伝えて、この高品質を維持するため、オーガニックスーパーフードスイーツならではの他店にない体験を提供することをきちんと伝えよう。たとえば、生産者との交流会、新製品の試食会、会員の健康状態によりパーソナライズされたレコメンドシステムを提供する計画とか、これらを提供するためにも必要な値上げなのだと伝えるといいんじゃないかな。
なるほどね。まぁ、高級路線か否かにかかわらず、値上げの理由をオープンに説明するのは大切だよね。
そうだね。やっぱり商売は信頼がベースになると思う。日頃のコミュニケーションが問われるよね。値上げの時だけ、急にメールが来たりすると違和感を感じると思う。値上げに対するメリットを伝えて、ロイヤリティを上げる機会としたいね。
まずタイミングが重要だよね。市場動向、お客さまの反応、季節性は考えた方がいいかな。たとえば、新商品の導入や新しい販売シーズンの開始時は新しい価格を受け入れやすい傾向があるね。