おひとりさまでもご機嫌に生きられる。日々相談を受ける僧侶が教える、不安から解放される方法
「心を楽にする言葉」と地域ネコの保護活動の写真を組み合わせたSNSの投稿が人気の僧侶、通称ネコ坊主さん。「おひとりさまの天才」であるネコさんたちと、そんな彼らを常にみているネコ坊主さんによる名言集『ネコさんの「心にしみる」おひとりさま名言』が刊行に。今回はそこから、一部抜粋・再編集してご紹介します。おひとりさまをご機嫌で生きるヒントが見つかるかもしれません―― 【写真】凛とした佇まいが可愛いらしいネコさん * * * * * * * ◆老後を考えるのは“ちゃんとしている人” 「親もめっきり年老いたし、優しくしたいとは思うんですけど、顔を合わせばケンカばかりで」「ひとりやから、万が一の時には誰にも迷惑かけられへん。今から手を打とうにも、何から始めてええんやら、見当もつかへんのです」 日々、皆さんからいただくご相談は、どれも切実です。 だけど、ご自分なりの目標―たとえば、“年を取ってガンコになった親に優しく接している自分”であったり、“誰にも迷惑をかけずに、美しく旅立つ自分”の姿が思い描けている人は、それだけでちゃんとしている人。 現状、具体的な解決の道筋は見えずとも、理想や目標に向かって進もうとする力は十二分にお持ちです。その力を、まずはどっしりと信じてみてください。遅かれ早かれ、同じ状況が永遠に続くということはありえませんから。 本当にアカン人は、どーでもいいことを、ちゃんとしようとします。 たとえば、「借金で首が回らんくて」と訴える人に、「今、ちゃんとせなアカンことは、何やと思いますか」と尋ねると、ちょっと考えて「……パーマ、ですかね?」と、想定外すぎる言葉が返ってきたり(笑)。そもそも、ひとりでちゃんと生活できているあなたは、間違いなく「ちゃんと」しています。 自分への責任を立派に果たされている。胸を張っていいんです!
◆こわいものの正体とは? おひとりさまは、責任感が強い方が多いです。 病気で入院した時に備え、相棒のネコさんの預け先を事前リサーチ。おひとりさまの友人同士、1日1回は生存確認のLINEを送り合い、万が一の連絡網も共有。認知症になったら入る施設や、遺品整理の業者とも契約済み。 そこまでやっているのに、不安で眠れないと訴える方もけっこうおられます。 「やっぱりひとりやし、まだ、何かやり忘れてる気がして」と。 不安の正体は、「わからない」こと。わからないから、怖いんです。
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