【能登半島地震から1年】正月こそ、家族・親戚と確認すべき3つの“防災対策”
次世代に伝えるべきこと
人類の特徴の一つは、言葉を通じて次世代に経験や知恵を伝えられることで、これは他の動物にはない大きなアドバンテージです。大規模な災害の多くは、人の一生に一度あるかないかの頻度でしか発生しません。 だからこそ、世代を超えた防災文化の継承が重要なのです。おじいちゃん、おばあちゃんから孫たちへ、そして彼らが次の世代へと、防災に対する基本的な考え方を伝えていくことで、長期的な災害への備えが可能になります。 災害への備えは、形式的な手順やルール作りに終始するのではなく、状況に応じて柔軟に判断できる力を養うことが重要です。正月の家族や親戚の集まりを、こうした実践的な防災について話し合う機会として活用してください。こういった積み重ねが、想定外の事態に対しても適切に対応できる力を育むことにつながり、本当の意味での防災につながるのです。
近畿大学生物理工学部准教授 島崎敢