イタリアに旅行へ出かけたら、「宿泊税」として8ユーロほど取られました。これって普通なんですか?【専門家が解説】
円安で海外旅行の費用がかさむ昨今。さらに現地のホテルで「宿泊税」を支払うことになり、モヤモヤしたことがある人もいるかもしれません。 【図解】国際線・国内線で違う!空港に到着しておきたい時間 「All About」旅行ガイドの古屋江美子が、海外の宿泊税事情について解説します。 (今回の質問) イタリアに旅行へ出かけたら、「宿泊税」として8ユーロほど取られました。これって普通なんですか? (回答) 普通です。ヨーロッパでは宿泊税を取られることが多く、金額も妥当です。 以下で詳しく解説します。
◆そもそも「宿泊税」って何? 大体いくらくらいなの?
宿泊税とは、旅行者が宿泊施設を利用する際にかかる税金のこと。1泊1人ごとにかかり、徴収されたお金は、おもに観光のためのインフラ整備などに使われます。 ヨーロッパでは宿泊税を徴収している都市が多く、フランスやベルギー、ドイツ、スイス、スペイン、ポルトガル、オランダ、ギリシャ、チェコ、クロアチアなどの一部都市または全都市で導入されています。金額は、都市やホテルの星の数、宿泊日数によって変わりますが、多くは1~5ユーロ程度。ちなみにローマの5つ星ホテルは、1泊当たり10ユーロです(※1ユーロ=約163.3円 ※以下、本記事の為替レートは記事執筆時点の2025年1月現在のもの)。 宿泊税はヨーロッパ以外にもあります。例えばアラブ首長国連邦のドバイでは7~20UAEディラハム、アブダビでは15UAEディラハムの宿泊税(1泊1室あたり)がかかります(※1UAEディラハム=約43.2円)。
◆ハワイを含むアメリカでは“リゾートフィー”にも注意!
アメリカでも宿泊税は導入されています。例えば、ハワイ(ホノルル)では、宿泊税としてハワイ州ホテル税(10.25%)とホノルル市ホテル税(3%)を支払わなくてはなりません。 さらに、ホテル独自でリゾートフィーと呼ばれる施設利用料がかかるところも増えています。金額は1泊1室当たり20~60ドル前後。Wi-Fiやアクティビティなどの利用料に相当するもので、施設を利用してもしなくても一律でかかります。ハワイ以外のアメリカの都市でもリゾートフィーがかかるところは多く、都市部ではアメニティフィーやデスティネーションフィーと呼ぶこともあります(※1USドル=約158.4円)。