イタリアに旅行へ出かけたら、「宿泊税」として8ユーロほど取られました。これって普通なんですか?【専門家が解説】
◆日本にも宿泊税はある?
実は、日本でも宿泊税を取っている自治体があります。東京都、大阪府、京都市、金沢市などがその一例です。金額は自治体によって違いますが、東京都であれば1人1泊1万~1.5万円未満の宿に100円、1.5万円以上の宿に200円の宿泊税がかかります(1万円未満は非課税)。沖縄県では一部の都市で2026年度の導入を目指して検討が進められています。
◆「宿泊税」以外の形で支払いが必要な国も
「宿泊税」以外の形で税金が徴収される観光地もあります。インドネシアのバリ島では、バリ州の文化と自然の保護を目的として、2024年2月からバリ島を旅行する外国人旅行者は1人当たり15万インドネシアルピア(※1インドネシアルピア=約0.0098円)の外国人観光客徴収金(観光税)を支払わなくてはなりません。また、メキシコのカンクンでは、以前から環境衛生税を導入しており、1室1泊あたり60~70メキシコペソ程度(※1メキシコペソ=約7.8円)が課されています。 昨今は世界各地でオーバーツーリズムが起きており、環境負荷も課題になっています。税がその対策にも使われ、持続可能な観光に役立つのだと考えると、支払いへの納得感が高まるかもしれません。いずれにしても、「こういう税がある」とあらかじめ知っておくことで心の準備ができ、旅行中に余計なモヤモヤを抱えずに済むのではないでしょうか。 この記事の筆者:古屋 江美子 旅行やグルメを中心にWebや雑誌などさまざまな媒体で活躍。これまでに訪れた国は約40ヶ国。出産後は育児ジャンルにも活動の場を広げ、出身地である山梨県の「やまなし大使」としてもさまざまな情報を発信中。現在は神奈川県在住。
古屋 江美子