女子プロレス界からもダメ!性的画像撮影に対策の動き 傷つく選手と観客守りたい
スポーツ界で問題として浮上している写真や動画など性的画像の撮影・拡散行為だが、女子プロレス界からも声が上がった。ワールド女子プロレス・ディアナ(代表・井上京子、神奈川県川崎市)は5日『【女子プロレス選手】への名誉毀損並びにハラスメント行為防止活動開始のお知らせ』と題した書面を発表、団体をあげて対策に乗り出す方針を表明した。さらに他団体やフリー選手にも周知と賛同を呼びかけているという。THE PAGEでは経営企画部部長を務める不破大志氏に聞いた。
SNSで可視化された問題 対応迫られる団体側
コロナ禍が落ち着いたことでプロレスの興行数も増加する中、観客の一部に選手の性的な部分を強調する写真や動画撮影を行い、SNSやブログ、WEBページなどに投稿する人物が確認されているという。 不破氏は「昔からそうした撮影をする人はいたかもしれませんが、SNSで可視化されたのが大きい。選手も目にしますし、お客様同士でもそれが不快になる方が増えている中、我々も対応を迫られています。我々としては選手はもちろん、普通に観てくださっているお客様も守らなければいけません。撮影禁止にすればいいという話でもない。撮影を楽しまれるお客様の多くは、選手が躍動しているところなどを写真におさめてくださっています。性的な意図で撮って拡散する人を野放しにすると、そういった多くのお客様の楽しみも守れなくなります」と語る。 さらに、性的な画像を掲載した投稿に対し選手への卑猥な内容のコメントやリプライを投稿する人物、それらに便乗して選手の社会的評価を低下させるコメント等を投稿する人物もいるという。 「プロレスはショーアップして見せる要素があるジャンルですが、かといって卑猥な写真を撮って拡散していいというわけではないし、DMなどでやめて欲しいとお願いしても引き下がらない、というケースもあるため今回の発表に至りました。男子のプロレスでもそういった狙いで撮影、拡散する人が出てこないとも限りませんし、こういったことで団体側が手をこまねいていてはプロレスというジャンルが新規のファンの方から『そういう世界なんだ』とか『性的な部分をウリにしているものなんだ』と思われてしまう」と、不破氏は危機感を抱く。