【セックスレス AND THE CITY -女たちの告白-】暴言モラハラ夫と離婚を経て熟年再婚…譲れなかった条件は|美ST
■息子が独立し、急に寂しくなって結婚相談所へ
「父は5年前に心筋梗塞で急逝しましたが、元気だった頃は孫とキャッチボールをしたりしてよく遊んでくれましたね。妹が生んだ2人の男の子もしょっちゅう遊びに来たので、息子はにぎやかな環境で育ちました。私は産休明けに総務部へ異動してからは通勤する駅も変わり、元夫と会うこともなくなりました。そのまま私は同業他社へ転職。元夫は再婚したそうですが、養育費をもらわなくなってからは連絡もしていません」。 実父の死後、相続の関係で実家を売却し、近くの賃貸マンションに引っ越したという郁恵さん。 「息子が独立して急に孤独を感じて『動物を飼うか彼氏を探すか』と迷っていました。そんな時、友人に『知人がバツイチ向けの結婚相談所をやっているよ』と教えられ、期待せずに入会したところ、今の夫の鉄と出会いました。初めから会話が弾んで、地元の居酒屋でずっと笑っていたことを覚えています。彼はバイクが好きで、高校時代の写真はヤンキー漫画みたいでしたけど(笑)。昔なら知り合わなかった相手と仲良くなれるのも会話の引き出しが多い熟年ならでは。2人とも『料理と食べることが大好き』という点でも相性がいいです」。
■レスになっても「食べる楽しみ」でつながりたい
鉄さんには高校生の娘が2人いるそうですが、養育費は支払っているものの先方の意向で何年も会っていないそうです。 「元奥さんとそのお母さんが『パパと会いたくないって言いなさい』と洗脳しているようで気の毒に思っています。でも『手紙は送っているので成人したらわかってくれるかなって気長に待っている』と寂しそうに笑っていました」。 そんな2人は楽しい新婚生活を送っているそう。 「もう年も年なので性交渉の頻度は多くないですが、レスではないですよ。月に1~2回は彼の趣味のバイクで遠出してホテルに泊まったりしています」。 鉄さんの唯一の「再婚相手の条件」は意外にも「よく食べる女性」だったそうです。 「料理と食べることがとにかく好きで、美味しそうに好き嫌いなくたくさん食べる女性が好みなんだそう。そういう意味では私はぴったりでした」。 郁恵さんも、鉄さんの「食べ方」を好ましく思っているといいます。 「彼は残さずたくさん食べるんですが、自分の胃袋の容量を心得ていて、食べきれない量は注文しないんです。元夫はテーブルいっぱいに料理が並んでいないと嫌で、『金を払っているからいいだろ』と平気で残していました。今になってみると、見栄っ張りで手に入れたものを雑に扱う性格が出ていたと思います」。 郁恵さんは、この先もし鉄さんとレスになっても、食べる楽しみを共有しながら楽しく暮らせそうだと感じているそうです。 ※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。 取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA