「こ、怖かったです…」箱根駅伝“史上最激戦”4つ巴のシード権争い…トラブル連発でも東洋大「20年連続シード権獲得」“涙のアンカー”の本音
「4年生が待っていると思ったら…」繋がれた仲間の想い
ただ、最後に薄根は恐怖心に打ち克った。 「梅崎さんも石田さんも出られないことになってしまった。その人たちの思いも背負わなければいけませんでした。最後の直線ももう脚が残ってなかったんですけど、4年生が待っていると思ったら、なんとか絞り出す事ができました。4年生が今年1年、チームを引っ張ってくださったので絶対に負けられない、と」 また薄根の目にはうっすら涙が浮かんでいるように見えた。涙の理由を尋ねると、笑顔が浮かぶ。 「安心です。はい、やっぱり安心ですね。でも、もう二度とこういう展開の10区は走りたくないです(苦笑)」 9位・東洋大学が10時間54分56秒、10位・帝京大学が10時間54分58秒、惜しくもシードを逃した11位・順天堂大学が10時間55分5秒。史上最高レベルとなったシード争い。その中でプライドを見せた鉄紺軍団の粘り強さは、本物だった。
(「箱根駅伝PRESS」涌井健策(Number編集部) = 文)
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