「上司の一言がガツンと刺さった」マーケター1年目に学びたいコト
たとえば何かのイベントを企画するときも、来訪者数や受注数などの成果が見込めるのであれば、開催すべきかの意思決定は簡単です。一方で、前例のないような、成果が出るか不透明なイベントをやりたいときは、本当に意思だけが問われます。こういう機会って案外多いです。 合理的に考えると、どんどん他社と同じ方向に行ってしまいます。だからこそ意思を持って、自分がやりたいことをちゃんとやる、という心構えは必要なのかなと思っています。ただ、意思を込めるには借りてきた言葉とか、誰かから聞いた情報じゃなくて、自分の目で見て自分で体感した「一次情報」が大事になります。だからこそ、困った時は現場に行ってみてほしいですね。 [辻本氏] すごく共感します。僕の経験上でも、定量調査をやると、出そうとしているプロダクトがどんどん丸く、無個性になっていくんですよね。データを集めて方向性を探るのはもちろん大事ですが、データに溺れず、意思を持つことを僕も意識しています。 [富家氏] 1年目の方に伝えたいテクニックとしては、構造化して整理し、言語化する訓練を積むこと。 たとえば「事業理解ができているか?」という問いに対して、自分たちのサービスを一言でいうと? ラインナップは? 何ができる? を自分の言葉で書いてみる。物事の理解を深めるとはどういうことなのか、常に疑問を持って行動するということは、マーケターの普遍的なテクニックだと思います。
先輩マーケターからのメッセージ
最後に3人が、1年目のマーケターへメッセージを送った。 [辻本氏] 僕は入社当初、商品を担当する事業部を希望しておりましたが、かないませんでした。しかし、いろんな部署を渡り歩く中で、身につけた能力の組み合わせで自分のオリジナリティが出せるようになってきました。いまは当初希望していた事業部で、その能力を活かしています。マーケター1年目でやりたい仕事ができていないと感じても、そこで腐らずに、まずは目の前の仕事を一生懸命頑張ってみていただければと思います。 [村石氏] 私は人間の行動や心理に興味があり、それを探求していく中で、マーケティングの知識を身につけてきました。マーケター1年目の皆さんも、自分の興味関心を大事にしながら、目的や本質を意識して、キャリアを歩んでいっていただければと思います。 [富家氏] 自分の意思をしっかり込められるか、その仕事に誇りを持てるのかを自問自答すること。自分の仕事に誇りを持てるかが、最終的にはマーケティングの成否を分けると思います。マーケター1年目だからこそ、誇りを持ってお仕事に臨んでいただければと思います。