「上司の一言がガツンと刺さった」マーケター1年目に学びたいコト
よくあるのが、本質を捉えていないのに、とりあえずフレームワークでまとめてみたというパターン。世の中にはいろんな手段やノウハウが溢れていますが、それらに踊らされず、本質から考える癖を身につけましょう。 [富家氏] 最近では生成AIのアウトプットをコピペする人もいるようです。今の時代こそ、本質を捉える思考が必要になりそうですね。 [村石氏] 2つ目は、「まずは組織貢献してから自己実現」ということ。特に新卒だと「いつかこういうキャンペーンをやりたい!」という風に、マーケティングで自己実現したい方も多いと思います。でも私のおすすめは、まずはやるべきことにフォーカスして、できることを増やして、徐々に自己実現に近い領域を拡張していくこと。配属された部署がやりたくない仕事だったとしても、まずはその仕事をやり切って、「他の仕事も任せられるね」と評価してもらう。やりたい仕事が舞い込む状況作りですね。 [富家氏] やりたいことがあるなら、まずは組織貢献して、お声がかかるように頑張りましょうということですね。 [村石氏] 3つ目は「百聞は一見に如かず」。先ほどの富家さんの掃除機の話とも重なりますが、ビービットでは「ユーザーを憑依させよ」という考え方があり、顧客視点に立つことが重視されています。UX改善のためのユーザー行動調査においては、4~5人のユーザーを見れば行動特性が8割ほどわかると言われているので、個別のユーザーを深掘りして、細かく見ています。 [富家氏] 辻本さんは、ユーザー視点を持つために意識されていることはありますか? [辻本氏] シンプルですが、知人や周りの人に聞くということです。たとえば僕は、洗剤のキャップには40mlの線が書いてあるから、みんな当然40mlを使うんじゃないかと思っていましたが、友人に話を聞いてみると、「何となく半分くらい」「一応2杯入れてる」など、意外な話が出てくることがあります。「わかった気にならない」ことは大事ですね。 ■ 富家氏:「非合理な意思決定にこそ、意思が必要」 [富家氏] 合理的な判断には、あまり意思がいりません。なぜなら合理的な思考さえ持っていれば、全員が同じ意思決定ができるから。逆に非合理な意思決定ほど、文字通り「意思」が必要です。