あるイギリス人の母親が「キッズモデル」の驚きの収入を公開。子どもの写真をSNSに公開するリスクとは
子どもによって名声や利益を得た親が、エスカレートすることも
SNSの普及により、インフルエンサーとして活動する家族や子どもが増え続ける昨今。家族や子どものインフルエンサーのコンテンツは人気を集めており、多くの親が子どもをメインにしたコンテンツを共有することで、多額の収入を得ている。 『CNN』によると、 通常子どもが俳優として雇われる場合、その子どもの教育、労働時間、労働条件を監視する法律と保護措置があるというが、活動場所がSNSで親が唯一の監督者である場合、もちろんそのような安全対策は存在しない。 実際に2019年には、7人の養子をYouTubeチャンネルに登場させていたマシェル・ホブソンが児童虐待などの罪で逮捕され、警察によると子どもたちはセリフを覚えていなかったり動画に参加したがらなかったりすると、飢えさせられたり、催涙スプレーをかけられたりなどの罰を受けていたという。 『Chicago Journal of International Law』では、子どもを危険にさらすつもりが親にない場合でも、SNS上で子どもをシェアすることで得られる利益や名声は搾取につながり、子どもの最善の利益を脅かす可能性があると注意を促している。 同誌は例として、幼児である娘の日常生活をシェアしていたTikTokアカウントを挙げ、スポンサー契約や人気ブランドとの関係を通じて多額の収入を得ていたものの、ピクルスを食べたり、タンポンで遊んだりするなど、搾取的な状況で幼児である娘が登場する動画が増加し始めてから、世間の厳しい目にさらされるようになったとつづっている。さらにそういった動画は大きな注目を集め、視聴者によって何万回も保存され、成人男性からの不適切なコメントも多く寄せられていたとのこと。
子どもの写真や情報をネット上で公開するリスク
インフルエンサーとして活動しているわけではないものの、日々の記録して子どもの写真をSNSに投稿している人も多いはず。しかしここ数年で、親が自分の子どもの写真や情報をネット上で公開する“シェアレティング”が問題視されている。 オーストラリア犯罪研究所(AIC)が2024年に発表した報告書によると、オンライン上で子どもの写真や情報を共有することで、子どもについて性的な質問をされたり、性的な画像の提供を求められたり、圧力をかけられたり、画像に対する支払いを提案されたりする可能性が高まるとのこと。 このような結果からAICは、「保護者がオンラインで子どもの写真を共有するのが一般的になっていることを考えると、保護者だけでなく子どもと関わるすべての人に、子どもの写真や子どもに関する情報をオンラインで公に共有することの危険性について警告する教育的な取り組みが必要である」と述べている。
Harper's BAZAAR JP