アイドル恋愛事情 熱愛発覚に事務所のマネージメントは
SNS時代に求められるアイドルとファンの賢さ
SNS全盛時代になって状況的にはアイドルのあり方や事務所のマネージメント、あるいはファンに求められるものなどについてもやや変化してきた面があるのでは、との声も出ている。 「双方が発信受信、発言できる環境にあり、良くも悪くも言い過ぎ、知り過ぎになりがちです。この環境下ではアイドルにはより『賢さ』が求められてくると思います。SNSで直接ファンに発信しよう、あるいはやりとりしようと思えばできる環境ですからね」と指摘するのは、また別の芸能プロダクションの40代女性マネージャーだ。 「『いつ』『誰に』『何を』『どのように』『どんなツールで』発信するかを考える、想像する、そんな力が求められています。単に『wants』ではダメ。恋愛事情については人間である限り他人を好きになることや誰かに頼りたい、護られたいという感情は特筆すべきことではありません。むしろ晒されがちで人気という尺度の競争社会に身を置く立場においては、『安らぎ』『憩い』『安心』『逃避』などの感情やスタンスのとり方が恋愛に向くのは想像に難くないかと」 そんな前提でアイドルの恋愛がファンに受け入れられてきているのかそれともやはりNGなことなのかと考えると、それはアイドルのキャラクターやアイドルとファン双方の資質にもよるのでは、という。 「厳密に言えばファンとして感情的には『NG』かもしれませんが、アイドルが賢く立ち居振る舞うことができれば、そしてそのアイドルのファンも大人だったり賢ければその限りではないような気がします。そこで求められる賢さとはアイドル、ファンともに相手を思いやる『想像力』です。『今なのか』『誰に何を言うべきなのか』『どういう表現をすべきなのか』『SNSで言うべきなのか』などを想像して考える力があれば、おのずと最善の方向性が見えてくると思います」(前出・40代女性マネージャー) アイドルとファンの関係は本質的には変わらない部分もあるが、時代によって双方の意識が変化しつつある面あるいは変化が求められる面も出てきているようだ。いつの時代も夢を生み出しそれを守っていくには相応の努力が必要なのだろう。 (写真と文・志和浩司)