アイドル恋愛事情 熱愛発覚に事務所のマネージメントは
恋愛問題のマネージメントは?バレなければいいが現実か
とはいえ現実はなかなか理想通りには運ばない。別のプロダクションの50代男性スタッフは匿名を条件に生々しい現実を吐露する。 「建前上は恋愛禁止でしょうが、無理だとわかっていますので暗黙の了解になっている場合も少なくないかと。私がアイドル担当だった頃には『恋愛はしてもプロを自認するならそれがバレるようなヘマはするな、それがファンに対するマナーであり愛情だ』と言ってました。ファンの人たちからは『ぬるい』とお叱りを受けるかもしれませんが、そうしないと今はアイドルが集まらない事情もあるんですよ。SNSで誰もが発信者となれる時代だからこそネットで手軽に承認欲求が満たされますからね。あえて厳しいアイドルデビューを目指す子も少なくなっているわけです。私もスカウトした子にハッキリ言われたことがあります。『友達と遊ぶ時間も恋愛も我慢してまでアイドルやる価値はない』って。それが現状ですかね。10年前とは価値観は変わっています。ただ我々も売り出すのにコストをかけています。バレたら程度によりますが自粛、解雇、損害賠償請求もあり得ます」 確かに恋愛が問題として発覚した場合、自社の商品であるアイドルの商品価値が下落する可能性が高いわけで、これは芸能プロダクションにとっては由々しき事態だろう。過去にアイドル担当経験のあるまた別のプロダクションの40代女性スタッフは話す。 「対応は多種多様でしょうね。恋愛問題と言いますが“問題”とは何を指すかにもよります。事務所側としてはそのタレントについて熟知しておくことが前提ですよね。極端に言えば『恋愛』に普段から興味関心があるタレントなのか、またはいわゆる『依存体質』であるか、などです。私がアイドル担当だった頃は個人的には『マスコミなどにバレなければ』このことは阻止できると思っていました。ただし、事前にスタッフがそのことを知っている、本人から相談を受けていて情報を共有している、ということが前提です。そして、それを踏まえてのマネージメントができれば、です。これはグループの人数が多ければ多くなるほど難しいとは思いますが。メンバーが複数いるグループの場合は、常に『グループ内の他者と自分を比較する』『えこひいきと思われてしまう』現象が起こり得るからです」