やっぱり青学大が本命?!駒大優勝の全日本大学駅伝から見えた箱根駅伝の行方とは?
全日本で連覇を逃がした東海大は2区市村朋樹(3年)が区間19位のブレーキになったのがもったいなかった。今季は「ゴールデン世代」と呼ばれた学年が卒業。大幅に戦力ダウンしたが、「メンバーが大きく入れ替わったなかではよく戦えたかなと思っています。1年生の1区佐伯陽生は期待通り、4区石原翔太郎は期待以上の走りをしてくれました。5区本間敬大(3年)、6区長田駿佑(4年)は学生駅伝初出場で、特に長田は区間賞・区間新で本当に力をつけてくれたと思います」と両角速駅伝監督は評価していた。 今季のチームは4年生トリオが主力で、箱根駅伝は名取燎太が2区に入り、スピードのある塩澤稀夕が3区もしくは4区。山のスペシャリストである西田壮志が5区に入るオーダーが有力だ。さらに順大・塩尻和也(現・富士通)が保持していた4区の区間記録を32秒も塗り替えたルーキー石原翔太郎も往路で起用されるだろう。 青学大と比べて、選手層は落ちる反面、往路の人選がピタリとハマる。箱根で王座を奪還するためには往路で大量リードを奪いたい。 ”3強”以外で最も面白いのが3位に食い込んだ明大だ。 「今回の8人以外にも走らせたい選手、走れそうな選手が数多くいます。区間が増える箱根駅伝は選手層の厚さで勝負したい。ただ優勝するには、爆発力のある走りが必要になる。エースは1人でなくて、エース級が5人くらい出てくればいいなと思っています」(山本佑樹駅伝監督) チームは小袖英人(4年)、鈴木聖人(3年)、手嶋杏丞(3年)と粒ぞろいで、青学大に次ぐ選手層を誇る。前回の箱根駅伝は3年生以下のオーダーで往路を5位で折り返しており、3強に少しでもミスがあれば、優勝争いに絡んでくる可能性は十分にある。 早大と東洋大も忘れてはならない。早大は今回3年生以下のメンバーで出場。3区のエース中谷雄飛(3年)でトップを奪うと、6区の途中まで首位を駆け抜けた。学生駅伝初出場となったアンカー山口賢助(3年)も区間6位と健闘して、5位でフィニッシュ。箱根では経験豊富な4年生と、前回4区7位の千明龍之佑(3年)が加わり、総合力で勝負できる。 東洋大は1~4区に1、2年生を起用して、4区終了時で5位につけた。7区に入ったエース西山和弥(4年)が想定よりも1分30秒ほど悪かったが、アンカー宮下隼人(3年)が前年のタイムを1分20秒短縮する区間4位と好走して6位に入った。