タクシー・ライドシェアに「チップ文化」は根付くか? 配車アプリ普及で、月収アップに追い風? その効果と課題を考える
ライドシェアの進化とチップ機能
日本にはチップの習慣はないが、オンライン配車アプリの普及にともない、新たな習慣として定着する可能性がある。 【画像】「えぇぇぇぇ!」これがタクシーの「カスハラ実態」です! 画像で見る(12枚) チップとは、サービス提供者に感謝や報酬の意を込めて自発的に渡す金銭で、飲食店やタクシー、ホテルなどで、基本料金に加えて支払うことが一般的だ。任意で支払われ、額はサービスの質や地域の慣習によって異なる。特に米国では、サービス業従事者の収入の一部として重要な役割を果たすことが多い。 また、オンライン配車アプリは、スマートフォンやタブレットを使って車を呼び、近くにいるドライバーに迎えに来てもらうサービスだ。利用者は位置情報を入力し、アプリを通じて料金支払い、ルート確認、ドライバーとのコミュニケーションを行う。 代表的なオンライン配車アプリには、UberやLyft(米国)、DiDi(中国)、Grab(東南アジア)などがあり、これらは世界中で利用されている。 多くのライドシェアアプリにはチップ機能が搭載されており、利用者はドライバーに任意の金額をお礼として支払える。この仕組みにより、利用者はサービスに対して追加の対価を支払うことができ、その結果としてサービスの質向上が期待できる。 また、このチップ機能は、日本のライドシェアドライバーにとって「ありがたい副収入」になる可能性もある。
Uber Eatsが変えるチップ文化
日本ではタクシードライバーにチップを渡す習慣はあまり一般的ではない。 チップを渡す場面としては、主にふたつのケースが考えられる。ひとつは、現金決済時に釣り銭を 「これはいらない」 といってドライバーに渡すケースで、タクシードライバーであれば時折経験することだろう。もうひとつは、羽振りのよい人が万札をチップとして渡すケースで、バブル期にはよく見られたが、現在でもそのような出来事はあるのだろうか。 いずれにせよ、日本ではタクシードライバーに対するチップ文化は定着していないが、Uberという外来アプリがこの状況を変えつつある。日本ではUberのライドシェアサービスは法規制により普及していないが、Uber Eatsは全国で利用されている。 さらに、Uber Eatsにはチップ機能が搭載されており、配達員に現金を直接渡す必要はなく、アプリを通じて後から任意の金額を送ることができる仕組みになっている。