玉木の犬となった石破「どんだけ要求飲めばいい?」自民関係者困惑…何がなんでも総理辞めない理由「自ら設定の勝敗ラインをガン無視」
1カ月で辞任すれば、「史上最短内閣」として汚名
しかも、石破氏は2007年の参院選で自民党が大敗した際、当時の安倍晋三首相に対して説明責任を厳しく追及した。2009年の衆院選前には支持率が続落していた麻生太郎首相に閣僚として退陣を迫ったこともある。 10月1日の首相就任から約1カ月で辞任すれば、「史上最短内閣」として汚名が残ってしまうが、これまでの言動との整合性はどう整理するつもりなのか。あらゆる場面で説明責任を問うてきた石破氏の“変節”は、さらに国民の政治不信を招くことにつながるだろう。これでは支持率続落から選挙前に自ら退陣の道を選択することになった菅義偉首相や岸田文雄首相(いずれも当時)は一体、何だったのかと感じる。 ただ、筆者は自民党が「石破おろし」という権力闘争に明け暮れることには嫌悪感を抱く。政権与党のトップ選びが重要であることは間違いないが、政局が長引けば長引くほど国民生活にはマイナスの影響が生じると思うからだ。代わるならばスパッと交代し、そうでないならば政府・与党が一丸となって国内外の重要課題に当たってほしいと感じる。誤解を恐れずに言えば、トップが誰であろうとも国家や国民生活にとってプラスになる政策が推進されるならば良いはずだ。その意味からは「誰が」よりも、「何が」進むのかを注視していきたい。
「部分連合」を呼びかける意向
少数与党になった石破首相は、公示前から議席を4倍増にした国民民主党に政策ごとに連携する「部分連合」を呼びかける意向を固めた。すでに幹事長レベルで協議しているとされ、国民民主党が衆院選で掲げた政策をできる限り採用することによって補正予算案や来年度予算案の可決などを目指す考えだ。 国民民主党の玉木雄一郎代表は記者会見で「石破首相の会見を聞いて、その通りだと思ったのは議席を伸ばした政党、それを支持してくれた人たちの思い、掲げている政策は今の民意だ。いま政権に求められるのは丁寧に多くの声に耳を傾けることだと思う」と説明している。記者からは連立政権入りはないかとの質問が飛んでいたが、玉木氏は「ありません。私たちが欲しいのはポストではなく、経済政策の実現が欲しい。そのためにやるべきは全てやりたいと思っている。とにかく政策実現に全力を傾けるので連立するつもりはありません」と明言した。