緊急事態宣言を延長 菅首相が会見(全文1)1日100万回の接種を目標に
2~3週間はぐっと我慢することが必要
尾身:たぶん解除のほうのことについて私のほうから。ここは、私はステージ3に入って、しかもステージ2のほうに、安定的な下降傾向が認められるということが非常に重要。それからもう1つは、感染者の数も重要ですけど、解除に当たっては医療状況の逼迫というものが改善されているということが重要だと思います。それから、今回は明らかに変異株の影響というのが前回に比べて極めて重要な要素になっていますので、今回は、いずれ解除するときには今まで以上に慎重にやる必要があると思います。 それから最後の点で申し上げたいことは、多くの専門家はなるべく下げたいという、なるべく数が少ないほうがいいということで、いろんな数が出ていますけど、そうなることが理想ですが、必ずしもかなり下がるというところまでいかない可能性も、これはある。その場合はいわゆる下げ止まりという状況がありますね。これがあり得る。そのときに、下げ止まったからすぐに解除するということをすると必ずリバウンドが来ますので、ここは何週間ということはなかなか難しいですけども、必要な対策を続けながら、普通、われわれ感染症の専門家の常識を考えると、下げ止まっても、大まかな目安ですけど2~3週間はぐっと我慢するということが次の大きなリバウンドになるまでの時間稼ぎをできるということで、そういうことが必要だと思います。 最後に、解除をしたあとにも必要があれば、いわゆる重点措置についてもしっかりと活用することも1つの選択肢だと思います。 司会:続きまして共同通信の吉浦さん、どうぞ。
国民の命と暮らしを守ることとオリパラ開催の両立は可能か
共同通信:幹事社、共同通信の吉浦です。菅総理にオリンピック・パラリンピックについて質問いたします。新型コロナ禍でも今年夏の東京五輪・パラリンピックは開催できるのか、あるいは開催していいのか、国民の間にもアスリートの間にも不安や疑念が広がっています。どのような感染状況になってもIOCが中止を判断しない限り、日本政府として開催に向けた取り組みを続けるという立場は変わらないのでしょうか。国民の命と暮らしを守ることと五輪・パラリンピック開催の両立は本当に可能なのか、総理の決意と責任について認識をお聞きします。 菅:まず、東京五輪の開催について心配の声が国民の皆さんから上がっていることについては承知をしております。まずは現在の感染拡大防止に全力を投入してまいります。東京大会の開催に当たっては、選手や大会関係者の感染対策をしっかり行っていく、そして国民の命と健康を守っていく、これが大事だと思っています。 先日、訪米の際、先ほども申し上げましたが、ファイザーのCEOとの協議の中で、東京五輪の各国の選手などに対してワクチンを無償で供給したい、供与したい、そういう申し出がありまして、IOCと協議の結果、各国選手へのワクチン供与、ここが実現することになりました。さらに、選手や大会関係者と一般の国民が交わらないように、滞在先や移動手段、ここを限定したい。さらに、選手は毎日検査を行うなど、厳格な感染対策を検討しております。こうした対策を徹底することで国民の命や健康を守り、安全・安心の大会を実現する、このことは可能と考えており、しっかり準備をしていきたい、このように思います。 司会:それでは幹事社以外の方からご質問をいただきたいと思います。ご質問を希望される方は挙手をお願いいたします。こちらで指名をさせていただきますので、マイクにお進みください。それでは毎日新聞の小山さん。