大逆転でオリンピック2連覇を果たした堀米雄斗!スケートボードの魅力が詰まった史上最高の大会「パリ2024オリンピック」スケートボード・男子ストリート種目
【トリック3本目】
完全に決勝を楽しんでいるコルダーノは2本目の勢いそのままに「フェイキーヒールフリップリップスライド」を決めて93.32ptをマークし完全にお祭りモードに突入した。東京オリンピック銀メダリストのケルビンも逆転を狙うべく「フェイキーキャバレリアルテールブラントスライド」をハンドレールでしっかり決め92.88ptとフルマークし暫定3位につけた。 ここ決めなければかなりプレッシャーとなる堀米は同じく「ノーリーバックサイド270ブラントスライド」にトライするがまたも決めきれなかった。白井も同様「アーリーウープバックサイド180 5-0グラインド」に再び挑戦するが決められず。一気に勝負を掛けたいナイジャとジャガーも「スイッチヒールフリップスイッチバックサイドクルックドグラインド」、「キャバレリアルノーズブランドスライド」をそれぞれミス。 中盤戦を終えて暫定首位はナイジャ・ヒューストン、2位にジャガー・イートン、3位にケルビン・ホフラーと続いた。
【トリック4本目】
フルマークできていないライダーはここでスコアを揃えなければ追い込まれる展開に。まずはリヒャルドが「ヒールフリップフロントサイドノーズブラントスライド」をハンドレールでメイクし92.58ptをマークしケルビンを抜いて暫定3位に浮上。 完全に勢いに乗ったコルダーノがここで信じられないトリックを繰り出す。 フェイキー360キックフリップでレールをリップ、テール側をオーバーしてリップスライドという超人的身体能力を発揮し見事に決め94.93ptのハイスコアをマーク。これには解説も「えー!?こんなことできるんだ」と大興奮しマイクを倒してしまいアナウンサーの方に謝る場面も。メダル争いには届かないのだがそんなことはお構いなし。会場の雰囲気を完全にコルダーノのものにした。 2、3本目とミスをして徐々にトリックが合い出してきてたか、期待の持てる4本目の堀米。一貫して「ノーリーバックサイド270ブラントスライド」に挑むがここもまくられて決めきれず連覇に後がない状況となった。 同じく2本連続ミスしている白井は「アーリーウープバックサイド180 5-0グラインド」を3回目で起死回生のメイク。94.12ptとリヒャルドを抜いてメダル圏内の暫定3位となった。 ここまで暫定首位のナイジャもこの辺りで後続を突き放しておきたいところ。 3本目同様に「スイッチヒールフリップスイッチバックサイドクルックドグラインド」を狙うがタイミングが合わずスコアを伸ばすことはできなかった。 一方で逆転での首位浮上を狙うジャガーも異次元のトリックを見せた。ハバレッジで「ノーリーフロントサイド270テールブラントスライド」という全くスライドをかけるセクションが見えない方向に270度回転し、さらにブラントスライドというピンポイントでかけなければ詰まったりまくられる可能性が高いリスキーなトリックを決め切って95.25ptとこの日のハイエストスコアを更新し暫定首位に立った。 優勝候補が次々スコアを更新していく中、追い込まれた前回オリンピック王者の堀米。最終トライでどんなドラマが待ち受けるのか。
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