大逆転でオリンピック2連覇を果たした堀米雄斗!スケートボードの魅力が詰まった史上最高の大会「パリ2024オリンピック」スケートボード・男子ストリート種目
【トリック1本目】
1本目からカナダのコルダーノとアルゼンチンのマティアス以外がしっかり成功させ、しかも全員が90点オーバーという史上稀に見るハイクオリティな展開となった。ランで勢いに乗るスロバキアのリヒャルドは「バリアルヒールフリップバックサイド5-0グラインド」をハバレッジ で決め92.09pt。続くブラジルのケルビンは「フェイキーキャバレリアルノーズブラントスライド」をハンドレールで決め90.14ptとする。 非常にいい流れでやってきた堀米の1本目。ナイジャ、ジャガーに来ている流れを静かに受け流すかのように非常に集中した表情でトライしたハバレッジでの「ノーリーバックサイド180 5-0グラインド」は全くのブレを見せず完璧に決まりスコアも94.16ptとこの日のハイエストスコアをマークした。解説曰く、練習では1回も成功していなかったとのことで、この場面で決めてくるあたりは流石の一言。 この流れで押し戻したい日本勢は続く白井も「フェイキーキャバレリアルバックサイドテールスライドビッグスピンアウト」をハバレッジで決めて堀米に続く93.80ptのハイスコアをマークし流れを五分五分に戻した。 ここで堀米、白井に流れを渡さないのが百戦錬磨のナイジャ。ハバレッジで「スイッチヒールフリップフロントサイドテールスライド」をしっかり決め92.79ptとハイスコアをマーク。続くジャガーも同様、予選では苦戦した「スイッチバックサイドノーズブラントスライド」を一発で仕留め92.80ptとした。1本目を終えると流れは一度フラットに戻った。
【トリック2本目】
ここで早めにスコアをフルマークし残りの3本で勝負をかけたいところ。ランではフルメイクできず初のオリンピック決勝の舞台で本来のパフォーマンスを発揮できていない19歳のコルダーノは身体能力を活かした「フェイキーフロントサイド270ボードスライド」をハンドレールで決め92.88ptをマーク。 ここで一気に勝負を掛けた堀米は自身を大逆転でパリオリンピックに導いたトリック、「ノーリーバックサイド270ブラントスライド」を繰り出すも着地でまくられてしまいミスとなった。続く白井も「アーリーウープバックサイド180ノーズグラインド」をハバレッジでトライしたがミス。 この流れをしっかり引き寄せたのが再びアメリカコンビだ。ナイジャは「ノーリーヒールフリップフロントサイドノーズブラントスライド」という超高難易度のトリックをハンドレールで一発メイクし93.22ptと決勝で最初のフルマークライダーとなった。続くジャガーも「バックサイドキックフリップノーズグラインド」を丸型のハンドレールという完璧にピンポイントでグラインドをかけないと成功しないセクションに一発でメイクし、93.87ptをマークするとナイジャに続くフルマークライダーとなった。 ここからナイジャ、ジャガーはさらにスコアアップを狙ったトリックに挑めるのでかなり有利な展開に。
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