閉経ってほんとは いつのこと? 「子宮を摘出したら閉経」は間違いだった!【我慢しないで快適に過ごす、閉経への道 ①】
Q 自分の閉経がいつなのかを知るには?
「本来は、月経がなくなって1年たったら『最後に月経がきたとき』を閉経とみなします。 例えば、昨年10月に月経があって、それ以来今年の10月になってもこない場合、1年前が閉経。『昨年の10月に閉経した』ということになります。そしてその最後の月経のときが閉経した年齢。 閉経の年齢は個人差が大きいけれど、だいたい45~55歳の間。平均すると50歳。地球上の全女性の閉経年齢は平均50歳なの。北極でも赤道直下でも、欧米人でもアジア人でもみんな50歳。これ不思議でしょう。 50歳以上で子どもを産んだら子育てが大変だものね。これはほんとうまくできてるのよね」
Q 子宮を取って月経がこなくなった人の閉経は、いつになる?
「月経では判断できないので、これは卵巣の機能を調べないとはっきり言えないですね。 血液検査でホルモン値を調べたら、閉経しているかどうかはだいたいわかります」
《指標にするふたつのホルモン値》 ●E2(卵胞ホルモン=エストロゲン) 卵巣から出る女性ホルモンのうち、女性の生殖器と全身の健康に大きな影響を与えるホルモン。 ●FSH(卵胞刺激ホルモン) 脳から出るホルモンで、卵巣に対して「エストロゲンを出せ」と命令する役目。 「全体像を見るのにLH(黄体形成ホルモン)も調べることは調べるけど、閉経しているかどうかは、このふたつだけでわかるんですよ」 《閉経しているかどうかの目安は?》 「血中E2は、ご存じエストロゲンの数値。これは閉経に向けて下がります。若い頃は80~100なんだけど、閉経に向かうと40とか30とかに下がります。閉経したら10以下の1桁。閉経前は乱高下するので、日によって50だったり100だったり数値はかなり変わるけれども、目安にはなりますね。 FSHのほうは、閉経に向かって数値が上がっていきます。卵巣の働きの低下に敏感に反応するのね。エストロゲンの分泌が少ないと『出せ出せ』と増える。エストロゲンが出ている若い頃はFSHは1桁なんだけど、エストロゲンが乏しくなると2桁の数が大きくなる。閉経したら3桁になることもあります。 FSH が高い値の人は、さすがにエストロゲンも10以下。ほとんど砂漠状態に近くなります」