仕事ゼロでも解散せず30年、ボキャブラ芸人BOOMERのいま #昭和98年
還暦前のオールド芸人、体力に不安
最近では芸人のセカンドチャンスを後押しする賞レースの開催が相次いでいる。BOOMERとして再起への思いはあるのか。 河田:東MAX(東貴博)から「キングオブコントにもう一回出ろよ!」って何度も言われるんですけどなかなか……。正直、ガツガツつかみ取りにいくっていう体力はないと思うんですよ。いまでもネタはちゃんと頑張ろうという意識はあって、モチベーションも下がってないんです。やり続けることが大事かなと思いますね。 伊勢:細々とやってますんで。まだ可能性があると思ってくれる事務所があるならお話お待ちしてます。 否が応でも突きつけられる体力の衰え。ここから新たな高みを目指すことは、還暦を控えた人間にとって酷かもしれない。実際、周りの芸人仲間からは「遅すぎたルーキー」とイジられている。それでも、若手芸人を出し抜いて栄冠に輝くベテランの姿を、今度はBOOMERに見せてほしいと願うのは過ぎた夢ではないはずだ。諦めない限り、舞台は二人を待っている。 ――― 「#昭和98年」は、Yahoo!ニュースがユーザーと考えたい社会課題「ホットイシュー」の一つです。仮に昭和が続いていれば、今年で昭和98年。令和になり5年が経ちますが、文化や価値観など現在にも「昭和」「平成」の面影は残っているのではないでしょうか。3つの元号を通して見える違いや残していきたい伝統を振り返り、「今」に活かしたい教訓や、楽しめる情報を発信します。
――― BOOMER(ブーマー) 1992年結成。『タモリの超ボキャブラ天国』でブレークし、2代目名人の座を獲得。2016年漫才協会入会。2021年、河田は同協会理事に就任。現在、浅草東洋館で『漫才大行進』(毎月1~19日)のほか、『爆笑問題withタイタンシネマライブ』(隔月)、YouTube『爆笑問題のコント テレビの話』、東京シティ競馬公式YouTube『ウマきゅん』等に出演中。 (取材・文/遠藤雄士)