減塩だけじゃない! 腎臓を保護するDASH食とは?(専門家が監修)
DASH食が重視する栄養素の機能と多く含む食材
◎カリウム 機能:余分なナトリウムの排泄を助ける。 多い食材:野菜、果物、きのこ類、海藻類 ◎カルシウム 機能:血管の収縮を防いで血圧を保つ。 多い食材:牛乳・乳製品、小魚、大豆食品、野菜(小松菜、青梗菜) ◎マグネシウム 機能:血管を拡張して血圧を下げる。 多い食材:魚類、大豆食品、ナッツ類、穀物 ◎食物繊維 機能:余分なナトリウムの排泄を助ける。 多い食材:穀物、根菜、海藻類、きのこ類、イモ類 ◎タンパク質 機能:血管を丈夫にする。 多い食材:肉類、魚類、卵、牛乳・乳製品、大豆食品
1日1回のDASH食でも高血圧に効果あり
本家アメリカのDASH食は、高血圧や心臓病を防ぐ観点から、肉類や卵などからの飽和脂肪酸やコレステロールの摂取を減らすことも推奨している。ただ日本人が飽和脂肪酸やコレステロールを減らしすぎると、タンパク質不足に陥りやすいので、両者は現状維持でOK。 改めて考えてみると、野菜や海藻など日本人になじみの深い食材が活躍するDASH食は和食との相性も抜群。腎臓をいたわりたい日本人に取り入れやすい食事法だ。 気になる人は、1日1回からでもトライしてみよう。1日1回のDASH食でも、血圧が下がるというエビデンスもある。
1日1回DASH食の降圧効果
腎臓ケア 1日1回DASH食の降圧効果 グラフ マルハニチロが開発した和食中心の日本人向けDASH食を減塩と組み合わせ、1日1回摂取してもらった実験。対照群と比べると、1日1回摂取群では血圧が下がっている。
取材・文/井上健二(初出『Tarzan』No.870・2023年12月14日発売)