【イマドキの大学ゼミ】改ざん文書を見つける犯罪捜査や、がん治療にも レーザー光で「分子」の世界を解明
医薬品開発への応用も
アザフルオランテン誘導体は研究室の先輩たちも研究を行っていて、すでに明らかになっている部分もあります。矢島さんは先輩たちの測定データで不完全な部分を補完し、アザフルオランテン誘導体の研究を完結させることを目指しています。 「アザフルオランテン誘導体は蛍光を発するので、細胞内に取り入れてその光を追っていくことで、薬が細胞内でどのように作用していくのかなどを調べることができ、医薬品開発への応用も期待されています。今後、実際に細胞に入れて確かめる実験にも挑戦する予定です」 学部卒業後は大学院に進学し、研究を続けることを希望しています。 「アザフルオランテン誘導体の研究で得た知識を生かし、蛍光分子を持つ別の化合物のメカニズムも解明していきたいです。将来はメーカーの研究職に就いて、この研究室で身に付けた能力を発揮して活躍していきたいと思っています」
朝日新聞Thinkキャンパス