「重課金より大切なのは親の覚悟」教育革命家が語る、中学受験サポートで見落としがちなマインド
子どもに中学受験をさせる保護者は少なくありません。地域によっては中学受験をする子どものほうが多いところもあるようです。その受験の合格のために、高額な塾に通わせたり、塾の学習に付いていくために家庭教師をつけたりする親も多く、それだけ子どもの進路に対してお金を惜しまない保護者がたくさんいます。 【中3の親、820人に聞いた】モチベーション管理が2位、1位は? 受験サポートで大変なこと そんな保護者が、子どもへの教育投資として「重課金する行動」に潜むマインドについて考えてみたいと思います。
◆子どもの受験を攻略するためには「俯瞰(ふかん)」が大切
まず、保護者の方にぜひお伝えしたいのは、子どもを「俯瞰(ふかん)して見る」ことの大切さです。 お金をかけた分、子どもの成績が上がる場合はいいと思いますが、上がらない可能性もあります。それを認識したうえで投資するのであれば問題ありません。しかし、「なんとしてでも合格させるために」というマインドで課金するのであれば、一度立ち止まってみてください。 「俯瞰する」をイメージするために、子どもの受験をゲームに例えてみます。 親はコントローラーを握り、キャラクターを動かしている状態で、そのキャラクターが子どもだと考えます。受験合格というゴールに対して課金して入手できるアイテムが塾や家庭教師などです。 ゲームだと課金すれば課金するだけキャラクターは強くなり、ゴールに近づくことができます。しかし、人間である子どもが、ゲームのように課金して得たアイテムをうまく使いこなせるかどうかは分かりません。そのアイテムが子どもに合っているのかの見極めが非常に重要ですし、そのためには親が子どもを俯瞰して見なければなりません。 また、ゲームとは違って、あるきっかけや意外なアイテムなどで、一気に「自走していく」可能性もあるわけです。 このように、受験はキャラクターである子どもが自身で止まったり自走するという難易度が高いからこそ、面白く達成感があるゲームなのかもしれません。
◆もしかして無駄金になっているかも? 失敗を恐れる課金はNG
また、課金するときの親の気持ちもとても大事です。子どもの様子を見ず、親が「絶対に受験を失敗させたくない」という恐れからする課金は、成果につながらず、無駄金になる可能性もあります。 ゲームを面白くする存在として「敵」が必須ですが、今回の敵が受験に失敗することだとすると、その経験をすることも人生の豊かさにつながると思いませんか? まず、敵に向かって挑むこと自体が素晴らしいことですし、その挑戦をしなければ経験も成長もできないわけです。 挑戦するからこそ、失敗をすることもある。その失敗を経験させてあげる「親の覚悟」が必要ではないでしょうか。 もちろん悲しむ子どもを見るのはつらいでしょうが、親がどんなときでも俯瞰して子どもを見て、「あなたは大丈夫、どんなことも乗り越えていける」とどっしりと構えてあげることも重要だと感じます。まずは子どもの気持ちに共感してあげましょう。その中で経験できた失敗こそが、子どもの人生にとって宝になるのではないかと筆者は思います。