実は高齢者よりも危ない…「交通事故は7歳児が最多」その意外な理由
子どもの交通事故は7歳が最多! それはなぜ?
車の運転中に、ボールを追いかけて子どもが飛び出してきて――。子どもたちの予想外の行動に、心臓が止まりそうになった経験がある方も多いのではないでしょうか。 「実は危険…」現役保育士が警鐘を鳴らす、冬こそ気をつけたい「子どもの事故」 そこで今回は、大阪大学大学院人間科学研究科附属未来共創センター子どもの安全ラボ代表の中井宏さんと岡真裕美さんの著書『子どもを全力で守る本』(いそっぷ社)を一部抜粋してご紹介。子どもの命を守るために重要なことが、子どもが大切にしているクマのぬいぐるみ目線でわかりやすく解説されている“子どもの事故予防”の本です。 実は、歩行中の交通事故で亡くなったりケガをしたりするのが最も多いのは、7歳の子どもたちなのです。なんとこの傾向は、20年以上も続いているというのだから衝撃です。では、なぜ7歳の子どもたちは、こんなに事故に遭いやすいのでしょうか?
【屋外の危険/交通事故】交通事故多発!! “魔の7歳”とは
「魔の7歳」って? あーびっくりした! ドライバーさんが気付いて良かった! カケル、友達に呼ばれた時、青信号が点滅しているから急いで渡ったんだね。けど、交差点の横断歩道は青でも車が来ることがあるんだよ。カケルは1年生だし、分かってなかったかもしれないね…。 実は、歩行中に交通事故で亡くなったりケガをする人は、カケルと同じ、7歳が一番多いんだ。しかも、日本ではこれがなんと20年以上変わってない! 下のグラフを見て。0歳から80歳までの中で、7歳が一番多くて、その前後の6歳、8歳も多くなってるでしょ? 交通事故は高齢者に多いイメージがあるから、意外だよね。なぜだか分かる? 7歳は小学校1年生の歳。6歳の子もいる。小学校入学までは大人と一緒に行動していたのに、1年生になると子どもだけで登下校したり、放課後に遊びに行ったりするでしょ。パパやママも、ずっとつきっきりでいられない。そんな時、事故にあいやすいんだ。
ここが危ない!
小学校低学年ごろまで、次のような「事故にあいやすい理由」がある。 (1)道の向こう側で友達に呼ばれたり、ボールが転がって行った時、安全確認を忘れてそちらにまっしぐら! (2)車やバイク、自転車の動きを予測して動くのが難しい (3)体が小さいのでドライバーが見つけにくい