智弁和歌山”紀州の剛腕”小林樹斗が149キロをマーク…7球団スカウト集結「ドラフト2巡目までに消える」
ネット裏に揃った7球団10人のスカウトは、このバッテリーの視察も兼ねており、日本ハムの林孝哉スカウトも「楽しみな素材。球が強く、変化球もいい。バッテリーで楽しみなのでGMにも見ていただいた」と、吉村浩GMまで同行させた。 小林のピッチングに熱がこもったのは、市立和歌山の1年下の“ドラフト予備軍“小園の存在が刺激になったのかもしれない。 スカウト陣も小林の成長を評価した。 中日の中田宗男編成部アマスカウトアドバイザーは、「小林君は安定感がありますね。余力を残して投げているし全体を見渡して投げている。今日は馬なりでした」と絶賛した。 また同スカウトは、「ショートの細川は今日は結果が出なかったけれど、センスがあって脚力もあり、小力もある」と、3拍子揃った万能型のリードオフマンとして各球団がリストアップしているショートの細川凌平の名前も出した。細川は新チームになって外野から内野でコンバートされている。 ソフトバンクの宮田善久スカウトは、「うちの投手陣と比較すると厳しい見方をしてしまいますが、緩急を使えるようになってきた。もっと空振りが取れる決め球を覚えれば、さらに良くなると思います。ドラフト上位24人の中に入ってくるでしょう」と評価。高校屈指の右腕がドラフト2巡目までに消える可能性があることを示唆した。 中止になった今春のセンバツ出場校のプライドを胸に夏の独自大会での優勝を狙う智弁和歌山は、甲子園での交流試合では最終日の17日に尽誠学園(香川)と対戦する。 (文責・山本智行/スポーツライター)