食事を摂るタイミングは、運動の前と後ではどちらが正解?
この記事は、フランスの新聞社「Le Figaro」グループが発行する「madame.lefigaro.fr」で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。 ----------------------------------------------------------------- 運動を行うのが、早朝、昼休み、または夕食前の場合、食事はいつとるべきだろうか? スポーツ栄養士のローラ・マルティネス氏とスポーツ専門の医師であるヴィクトリア・チャイコフスキー氏に疑問を投げかけてみた。 運動を習慣づけている人なら、誰もが自分だけのルーティーンスケジュールがあるはずだ。仕事に行く前にジョギングなどで1日を始める人もいれば、昼休みや1日の終わりに身体を動かす人もいるし、週末の午後に運動をする人もいる。ここでひとつ疑問が浮かぶのだが、運動をする時は、いつ食事をとるのが正解だろうか? 運動の前? それとも後?
運動前の食事は消化不良の原因に
当然のことながら、消化不良を避けるためには、間食ではなく「実際の」食事は運動後に食べるのが望ましいと言えるだろう。「ランニングやスポーツ教室に行く直前に、パスタなどの繊維が豊富な炭水化物食品を食べると、お腹がいっぱいになり、消化が遅くなります」とスポーツ栄養士のマルティネス氏は注意を呼び掛けている。 消化が遅くなる理由は簡単だ。「運動中は、血液は消化器系ではなく筋肉に循環するため、食物の消化が妨げられる傾向にあります」と、筋骨格系および脊椎疾患のリハビリテーションの専門家であるチャイコフスキー医師は説明する。さらに、「運動中は消化器系が待機状態になり、食べたもののや胃酸の逆流が起こる可能性があります」と付け加える。こうした不都合を避け、胃に消化する時間を与えるには、食事とスポーツ活動の間隔を3~4時間空けることが好ましいという。 一方、運動の4時間以上前に食事をとった場合は、補食を摂ることが重要になってくる。運動前に身体はエネルギーを必要とするが、これは炭水化物を補給するのが適切だろう。実際には、レッスンの30分前にバナナ1本、アーモンド数個、またはドライフルーツをひと掴み食べるのが適量だという。朝のトレーニングの場合も同様で、開始30分前に「全粒粉パンにハチミツをかけて食べる」ことを医師は勧めている。