「プロ野球代理人」大友良浩は、社会人野球でプレーしたあと3年で司法試験に合格した
厚木高校時代、夏の神奈川大会で1勝もできなかった大友は、大学野球で実績を残して、社会人野球でもプレーした。アスリート時代の成功体験があったから、司法試験の勉強漬けの日々に耐えることができたのだ。 「スポーツが好きなら、できるところまでとことんやればいい。ただ、スポーツだけではなくて、学校のテストでしっかりと点数が取れるように勉強することも大切です。特別なことはしなくてもいいから、それだけでも頑張れば力はついてきます」 プロ野球の代理人のなかで、大学や社会人でプレーした経験を持つ弁護士は珍しい。 「もともと私は長く野球をしてきましたし、選手の想いを球団に伝えたいという気持ちがあります。年俸が上がるに越したことはありませんが、それだけが仕事ではありません。球団の事情とか組織の大変さも理解したうえで、球団の人や選手の話を聞くことも面白いし、弁護士として野球に関われることはうれしいですね。『選手を守る』ということにやりがいを感じています」 (文中敬称略)
元永知宏●文 text by Motonaga Tomohiro