「プロ野球代理人」大友良浩は、社会人野球でプレーしたあと3年で司法試験に合格した
年俸調停は涌井の勝利に終わった。大友は言う。 「私の気持ちとしては、もう少し上がってもいいかなと思いました。ただ、2月1日から始まる春季キャンプの前に決着がついてよかったですね。選手は球団から『今年頑張れば年俸は上がる』と言われますが、いつ故障するかわかりません。いい結果を残した年には、年俸を上げてもらいたいというのが選手の本音ですから」 【プロ野球の代理人になるためには?】 プロ野球の代理人、弁護士になるためにはどうすればいいのか。 難関大学で法律を専攻し、若くして資格を取る弁護士もいるが、そうではない大学、法学部卒でない学部で学んだあとに司法試験に合格する人も多い。 「必ずしも難しいとされる大学を出ていなくても大丈夫です。社会人になってから法律の勉強を始めたという人もたくさんいます」 中学生、高校生の時に大切なのは、定期試験の勉強をすることだと大友は言う。 「『ちゃんと勉強しろよ』と言われても、何をすればいいかわからないという人もいると思います。どの学校でも定期試験、中間とか期末テストがあるので、そこでしっかりと点数を取れるように。それが基礎学力になりますから」 大友は続ける。 「司法試験だってテストです。試験には必ず答えがあります。世の中には、答えのないものの答えを自分で見つけなければならないことが多いけど、見つけ方の訓練はしておいたほうがいい。そのひとつが勉強だと思います。 正解があるもので、そこにたどりつく方法があるんだったら、それを自分で探しておいたほうがいいんじゃないかなと思います。考え方を学ぶことは本当に大事ですね。普段からコツコツ勉強しておけば、そういう考え方を使って正解を導き出すことができる。何をするのでも、基礎は必要です」 目の前のことに、あきらめずにしっかり取り組むことが大事なのだと大友は強調する。 「勉強もスポーツも一緒だと思います。早く答えにたどりつこうと思っても、近道はどこにもありません。私にとって、大学時代にリーグ優勝したことが大きかった。『やればできるんだな』という成功体験になりました」