ソフトバンクが上沢直之獲得!4年総額10億円規模の好条件で日本ハムとの争奪戦制す 近日正式発表
ソフトバンクがレッドソックス傘下3AからFAとなった上沢直之投手(30)を獲得することが15日、分かった。4年総額10億円規模の好条件で古巣・日本ハムとの争奪戦を制した。メジャーでは登板2試合に終わったが、日本球界では通算70勝と実績は十分。ロッテへのFA移籍が決まった石川柊太投手(32)に代わる先発の補強が完成。近日中にも正式発表される。 日本のマウンドに戻ることを決めた。上沢が選んだのは、23年まで所属した日本ハムではなく、ソフトバンク。この日までに古巣へ断りを入れ、ソフトバンク行きを決断した。 去就未定のまま日本で調整を続けていた上沢は、11月末に代理人を交えて福岡市内でソフトバンクと極秘で初交渉。4年総額10億円規模の好条件を提示された。来季所属先を年内に決断する意向を示す中、米挑戦で迷惑をかけた家族や周囲に相談を重ねて、国内復帰を決断した。 12年間、在籍した日本ハムからも単年で再獲得のオファーが届いていた。古巣への愛着は大きかったが、条件面が上回っただけではなく、日本ハムの11年ドラフト同期で同郷、同学年の近藤や、一緒に先発ローテーションを回り同じく米国からソフトバンクに国内復帰した有原ら、気心の知れた仲間がいることも大きかったとみられる。 ソフトバンクにとってはリーグ連覇に加えて、5年ぶりの日本一奪回が懸かる来季。小久保監督が2年連続の開幕投手に指名したエース有原、モイネロ、スチュワートの3本柱が軸だが、それ以降は競争となる。今季7勝を挙げた石川がロッテへFA移籍し、現役ドラフトではDeNAから先発候補として上茶谷を獲得していた。「若手で期待できる投手もいるけど、編成上は先発が課題」と球団幹部が語っていたように、先発投手はオフの補強ポイントだった。 上沢はNPB通算70勝を挙げており、21年からは3年連続で規定投球回をクリアし、23年にはパ・リーグ最多170イニングを投げるなど完投能力もある。米国で9月中旬に負傷した右肘も、帰国して国内調整を続け、ノースロー期間を経て、キャッチボールを再開するなど順調に回復。2年ぶりの日本復帰で、再び先発の柱の一人として躍動することになる。万全であれば“柱”の一人となり、新たな鷹の翼となる力は十分にありそうだ。 ◇上沢 直之(うわさわ・なおゆき) 1994年(平6)2月6日生まれ、千葉県出身の30歳。専大松戸から11年ドラフト6位で日本ハム入団。14年4月2日ソフトバンク戦でプロ初登板初先発初勝利。18、21、23年に球宴出場。昨年オフにポスティングシステムを使ってマイナー契約でレイズ移籍。開幕直前にレッドソックスにトレードされ、現地5月2日のジャイアンツ戦でメジャー初登板。1メートル87、88キロ、右投げ右打ち。