“泥酔車破損事件”のWBC世界王者・寺地拳四朗にJBCが下した出場停止3か月&制裁金300万円の処分は本当に甘いのか?
泥酔して他人の車を破損する事件を起こしていたWBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗(28、BMB)に15日、JBC(日本ボクシングコミッション)は3か月のライセンス停止と制裁金300万円、そして6か月以内に48時間以上200時間以内の社会貢献活動を義務付ける処分を下した。また父でジムの会長である寺地永(56)にも管理責任などを問い戒告処分を下した。 寺地は7月19日に酩酊状態で都内の自宅近くにある他人のマンションに無断で侵入、駐車してあった車をボコボコに破損させるという事件を起こしていた。 寺地の説明によると京都から上京してきていた友人と久しぶりに会い、「羽目を外して飲み過ぎて酩酊状態になった」という。普段の酒量は付き合い程度の5杯くらい。強さは「普通」で酒を飲んで記憶をなくすことはこれまでは一度もなかった。 11月に入ってから警察に呼ばれ「(他人の)マンションの敷地内に入ったか?」「そのマンションの駐車場にある自家用車の片側を、棒状のようなもので傷つけたか?」と事情聴収された。記憶は一切なかったが、警察は、自転車のサドルを使って車を殴りつけた証拠を示し、その駐車場に防犯カメラは設置されていなかったが、マンション周辺の映像から寺地の犯行の可能性が浮かび上がったと問い詰めたという。 寺地は、それらの状況証拠から不法侵入と器物破損行為を認めた。被害者からは約135万円の車の修理費がかかったことを伝えられたため弁護士と相談の上、当初180万円の示談金を提示したが返答がなかった。12月19日に大阪で同級1位の久田哲也(36、ハラダ)との8度目の防衛戦が決まっていたため焦った寺地サイドは、さらに300万円に示談金をアップして交渉に臨み、この問題が週刊誌に報じられる前日になってようやく示談が成立した。JBCは本人と寺地会長から事情を聞き倫理委員会を経て規定に沿い処分を下した。