障がい者手帳をもっています。就職で「一般採用枠」か「障がい者雇用枠」どちらで応募するか迷っています…。
障がい者雇用という言葉は聞いたことがあるものの、実際にどのようなものなのか、一般雇用枠と何が違うのかが分からないという方もいるはずです。 そこでこの記事では、障がい者雇用枠について解説したうえで、給与水準・利用するメリットを解説します。一般採用枠か障がい者雇用枠のどちらで応募するかお悩みの方はぜひ参考にしてください。
障がい者雇用枠とは?
障がい者雇用枠とは、「障がい者の雇用を前提とした採用枠」のことです。企業は障害者手帳を持っている人を対象として募集するため、職場に障がい者であることを伝えて働くことになります。 障がい者雇用枠が設けられた背景にあるのが「障がい者雇用促進法」の存在です。この法律には「法定雇用率」が定められており、対象となる企業などは一定の割合以上の障がい者を雇用することが義務づけられています。 なお、すべての企業で障がい者雇用枠が設けられているわけではないため、枠を活用する場合は障がい者雇用枠での採用を行っているかを確認しましょう。
障がい者雇用枠の給与水準は低い?
障がい者雇用枠の給与水準は、一般採用枠と比較して低い場合が多いといわれています。その理由は、障がい者雇用枠での就職は「非正規雇用」「時短勤務」が多数を占めているためです。 厚生労働省の「平成30年度障がい者雇用実態調査」によると、障がいを持つ方の正社員の割合は以下の通りです。 ・身体障がい者:52.5% ・知的障がい者:19.8% ・精神障がい者:25.5% ・発達障がい者:22.7% 身体障がい者は半分以上が正社員となっていますが、それ以外の場合では正社員の割合が20%前後となっています。 また、同調査では障がい者に対する雇用上の配慮をしていると答えた事業所のうち、知的障がい者では57.6%、精神障がい者では70.8%、発達障がい者では76.8%の事業所が「短時間勤務等勤務時間の配慮」をしていると答えています。 こういった背景から、障がい者雇用枠の給与水準は低くなっていると考えられます。