球宴指揮とる敵将が大谷翔平の12奪三振1失点の圧巻9勝目に「オールスターではなくメガスターだ」と絶賛…敵地紙も「エ軍ファンのいら立ちを忘れさせる希望の星」
エンゼルスの大谷翔平(28)は13日(日本時間14日)、本拠地のアストロズ戦に「1番・投手兼DH」で今季15度目のリアル二刀流で出場し、投げては6回、105球を投げ毎回の12奪三振4安打1失点、打っては、2点タイムリー三塁打などマルチ安打の活躍で自らを援護して9勝目を挙げた。7-1のスコアで大谷がまたチームの連敗を5でストップした。日本人投手の4試合連続の2ケタ奪三振は、1995年にメジャー1年目の野茂英雄氏(当時ドジャース)が記録して以来2人目。また19本塁打の大谷は、1918年のベーブ・ルース以来104年ぶりとなる同一シーズンでの2ケタ勝利、2ケタ本塁打の偉業に王手をかけた。全米メディアも6連勝と快進撃を続ける大谷の活躍に注目した。
全ア軍監督の前で「オールスターの先発となる論拠を立てた」
地元メディアのロサンゼルス・タイムズ紙が焦点を当てたのは、対戦相手のアストロズのダスティ・ベイカー監督が、日本時間20日に迫った全米オールスターゲームの全アメリカン・リーグの指揮を執る点だ。大谷は、「投手・DH」の両方で2年連続選出されたが、まだ先発するかどうかは決まっておらず、「エンゼルスの大谷がオールスター先発となる論拠を立てた」との見出しを取り、こう伝えた。 「ドジャースタジアムで行われるオールスターゲームまで1週間を切った。ア・リーグを率いるベイカー監督は先発の可能性のある投手の1人(大谷)を直接目にする機会を得た。大谷はまた新たな素晴らしいパフォーマンスをマウンドと打席で披露したのだ」 記事は大谷の投球内容を伝えつつ、エンゼルスでは、野球殿堂入りしている“レジェンド”のノーラン・ライアン氏以来、2人目の4試合連続の2桁奪三振を記録したことと、最近6度の先発で6勝0敗、防御率0.45の好成績を残していることを紹介。ベイカー監督が試合前に語った「彼はただのオールスターではなく、メガスターだ。彼は打撃でもトップ選手の1人で投手でもトップ選手の1人。そして彼は洗練されている。彼のプレーはただ才能があるだけでなく、洗練されている」とのコメントを掲載した。 記事は「ドジャースのクレイトン・カーショーとの先発対決の可能性のあるオールスターゲームで大谷はファンの一番人気となっている。ベイカー監督は、アストロズのエース、ジャスティン・バーランダーは『オールスターゲームで登板しないだろう』と明かし、彼を(先発候補から)外している。成績面でもう1人の先発候補は、レイズの左腕シェーン・マクラナハンだろう」と分析。 またベイカー監督は「オールスターのメンバーをどのように起用するかを見極めるプロセスを始めたところ。選手たちの監督と連絡を取り選手の状態や試合でプレーする上での感触を確認している。すべての選手が100%健康な状態というわけではないだろう。この試合は公式戦ではない。勝つためにプレーするかもしれないが、この状況で、すべてをかけて勝つことはしない」とも語り、先発を大谷か、マクラナハンかに絞りこむ作業がスタートしていることを明かしたという。 またもうひとつの注目である大谷の「ホームランダービー」への出場有無についても触れ、「大谷はホームランダービーに出場するかどうかを『まだ決断していない』と語った。彼はオールスターゲームでどの程度起用されるかまだ聞いておらず、『それがダービーへの決断に影響するだろう』と語った。ホームランダービーの出場選手は14日(日本時間15日)の午後4時に発表される」と記した。