緊急事態宣言から2週間、専門家会議が会見(全文2)10のポイントで接触8割減を
都道府県がうまく連携して振り分けを
3つ目のポイントは、こちらの新しいほうのあれは、民間の医療機関を中心にやる。左のほうの従来のは今までどおり、国立感染研究所とか地方の衛生研究所でやるということで、もちろん連携はするでしょうけども、こういうことで、基本的にはこちらは民間のほうでやって、こちらは公的な検査機関を中心にやってもらうということに。それから4つ目は、そこでいろんな検査がポジティブに、分かった場合には、ここで中等症ならばある医療機関、重症なら医療機関、あるいは軽症ならばホテルとか自宅というような、そこで都道府県がうまく連携して振り分けをしていただきたいと。これが4つ目です。 これは、もう極めて重要な新しい考え方で、今もうすでに始まっておりますので、これについて早く本格的な実行、この考え方がしっかりと実行されることを強く望みたいと思います。その次のスライドをお願いします。 これは治療薬の開発ということで、これはもう皆さんご承知のように、いろんな、1行目1ぽつですけども、治療の効果が期待される治療薬については、観察研究や治験が始まっていることは皆さんご承知だと思いますけど、実はこうした治験などの結果が出るまでにはしばらく時間が掛かるんですね。あしたというわけにいかないので、少し時間が掛かる。次が、従ってというのが2ぽつ目です。
倫理的な判断の議論進めるべき
従って、緊急避難的な対応として、もうすでに感染症学会が新しい見解を作りましたので、そうした見解を基に、下からのほうで2行目ですね、ここですね。重症化するリスクの高い患者さん、一般の人にやるというようなことでは、ましてや妊婦さんなんかには絶対やらない。まだ副作用がはっきり分からない薬もありますので。重症化するリスクの高い患者さんに限定して、その上で適切な治療の選択をして、しかも重症化する前に、重症化してからではなかなか効かないことが多いという判断の下、重症化する前の投与というものを研究として行っていただきたいということであります。もちろん患者さんからの要望が、次の点ですね。既存薬やサプリメントのやみくもな投与というものは避けていただきたいと思います。 最後には、重症な症状が出現する前に、その予兆を示唆する重症化予測マーカーについても、先ほど言った治療薬の研究と一緒に、これはどういう人がどういう場合に重症化しやすいかということが早く分かれば、それだけ治療、これはわれわれ今、重症化予防、死亡者をなるべく減らしたいというのがわれわれの今、狙い、最大の優先課題でありますから、ぜひこれについても関係者、研究者の人には、臨床家の先生にお願いします。 さて、次がサーベイランスであります。実は皆さん今、血清の抗体検査のことがいろいろ議論になっていると思いますけれども、2番目の、次のいってください。次のスライド。ここですね。血清抗体検査がないために、今の地域の感染状況というのを必ずしも正確に把握することが今のところできないので、2ぽつ目です、正確な国民の感染状況、国民のというか、これは地域の感染状況を確認し、適切な対策につなげるために、抗体保有状況を確認するなどの血清抗体調査を継続的に行う体制をもう整備すべき時期に来たと思います。ぜひやっていただければと思います。 そのほかに、この提言に盛り込んだテーマがありますが、特に私が今、強調したいのは、この最初の点であります。1番目の点のところでありますが、医療の重要性に係る市民との認識の共有ということで、人工呼吸器など限られた集中治療の活用をめぐる方針について、学会が中心になって、緊急事態に限った倫理的な判断を、多様な意見を取り入れて、さらに議論を進めるべきだと思います。