一つの頂点はハイエース? いいクルマとは何だ
一方でステアリングをいっぱいまで切るのはどんな時かと言えば、切り返しや車庫入れで、そいう時はそれほどデリケートな操作は必要ない。それよりできるなら早くいっぱいまで切りたいのだ。だから可変ギア比にするなら、中立付近がスローで、その先で早くなるのが正しい。ただ車庫入れを急ぐ場面も大してないので、いっぱいまで切るのはゆっくりやったって大して困らないのだ。 しかし、現実のクルマでは可変ギア比の使い方が逆になっているものがあるのだ。ちょっと切っただけでグーンと曲がる。いっぱい切るに連れてゆっくりになる。それに演出以外のどんな意味があると言うのだろう。 今回はアクセル、ブレーキ、ステアリングの3つのインターフェイスに焦点を当てて、良いクルマと悪いクルマの違いを書いてみた。もし、これからいつもと違うクルマに乗るチャンスがあったら、そういう「リニアリティ」の違いを是非試してみて欲しい。 商品性の話はいずれ機会を改めてしたいと思う。 (池田直渡・モータージャーナル)