バイクで走るには最悪の雨! それでもスポーティな走りが楽しめるからやめられないDUKEの意欲作とは!?
メーカーが威信をかけて投入した新作!
多様化するユーザーの要望に応え、ビギナーからエキスパートまでさまざまなファン層を獲得してきたKTMのDUKE(デューク)シリーズ。30周年を迎えた2024年は、125、250、390、790、990、そして1390まで全6機種という充実のラインナップを誇ります。 【画像】KTM「990DUKE」の詳細を画像で見る(20枚)
構成パーツの96%をリニューアルし、『890デューク』から全面刷新となるオールブランニューモデルが『990デューク』です。 LC8cパラレルツインエンジンの排気量は、899ccから947ccへスケールアップ。68.8×90.7mmだったボア・ストロークは70.4×82.5mmに見直され、最高出力は2PS増しの123PS、最大トルクは103Nmとなりました。 デュークシリーズにおけるミドルクラスという位置づけですが、もはやその名が示す通り「990」となれば、その枠を超えてきた印象もあります。 しかし、車体重量は燃料を含んでもわずか190kgしかありません。昨今多くのライダーから注目され激戦区となっている1000ccに満たないこのカテゴリーを制してみせるという、KTMの強い意気込みを感じさせるニューモデルです。『790デューク』も同時に設定され、メーカーがいかに力を入れているかがうかがえます。
インパクトあるフロントマスク
シリーズ30周年の節目ということもあり、勝負手の1台と言えるかもしれません。先述した通り、96%ものパーツが新作ですから、膨大な開発費がココに注ぎ込まれています。
そんなことを考えつつ、実車とご対面。スタイリングが新しくなっていて、フルモデルチェンジしたことが一目瞭然です。 堂々としたボディワークで、タンクカウルやラジエターシュラウドが際立つエッジの効いたシルエット。リッタークラクラスに迫る大排気量車となりましたが、デュークらしい軽快感も健在なのがファンには嬉しいかぎりでしょう。 近くに寄って、細部もまじまじと見ていきます。クロムモリブデン鋼のチューブラーフレームをはじめ、オープン型格子状だったスイングアームもボックスタイプの新作に生まれ変わっています。 シートレールのすぐ下にあったアップタイプのマフラーは、パッセンジャーステップ下へダウンマフラーとなって配備されています。 印象的なのが、フロントマスクがガラッと変わったこと。フラッグシップ『1390スーパーデューク』がそうであるように、縦2灯式となったLEDヘッドライトを取り囲むように、光センサーで明るさを自動調整するデイタイムランニングライトをレイアウト。先進的で、アグレッシブな面構えになりました。