バイクで走るには最悪の雨! それでもスポーティな走りが楽しめるからやめられないDUKEの意欲作とは!?
スポーツマインドくすぐるライポジ
アルミ製のテーパーハンドルを握ると、上半身は緩やかな前傾姿勢に。フットペグも程よくバックステップ気味で、スポーツライディングへ意欲的に向き合いたくなる乗車姿勢となります。
シート高は『890デューク』より5mm上がって、830mmになりました。ただし実際にまたがると、車体がスリムな上、サスがスッと沈み込み、数値以上に足つき性は良好に感じます。 身長175cmの筆者の場合、片足立ちならカカトまでベッタリとシューズの底が地面に着地。車体も軽いことから、取り回しは苦になりません。 また、スウェード調のシート表皮は質感が高く、濡れてもお尻が滑らず、下半身をしっかりホールドするのに貢献しました。グリップに優れる快適なシートであることも付け加えておきましょう。
レインモードの恩恵にあずかる
『1390スーパーデューク』にはキーレスエントリーが採用されていましたが、『990デューク』はキーシリンダーを回すと、イグニッションがONに。
「スポーツ」「ストリート」「レイン」の3つがデフォルトで用意されるライドモードを、もちろん最初は「レイン」に設定します。各種電子制御は5インチのTFTカラーディスプレイを見ながら直感的にセットできました。 スマートフォンとリンクし、ミュージックプレイヤーの音楽を聴いたり電話で通話もできる「KTMコネクト」もオプションで設定されます。USB-Cコネクターが備わり、電子デバイスの充電も可能となっています。 READY TO RACEのスローガンのもと開発されるKTMのマシンたち。新型『990デューク』のキャッチフレーズは「ザ・スナイパー」で、最も軽く、最も鋭く、最もパフォーマンスを重視したミッドクラスネイキッドとありますから、ウェットコンディションで乗るには手こずるかもしれないと警戒しますが、走り出せば心配は杞憂だったことがすぐわかります。 二輪で走行するバイクには過酷なはずの濡れた路面ですが、6軸IMU搭載によるコーナリング対応のABSやトラクションコントロール搭載の安心感からリラックスして箱根のワインディングを流せます。「レイン」モードではトラクションコントロールが最大限に介入。出力も制限されます。